殺人未遂,銃砲刀剣類所持等取締法違反被告事件

事件の基本情報

裁判所札幌地方裁判所
事件番号令和1(わ)721
判決日2020-08-04
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点となっている。
この点については,被告人がAに対してどのような行為をしたのか(行為態様)
が判断の中心となるところ,A供述と被告人供述が異なっていることから,A供述
の信用性について検討する。
2⑴ Aは,被告人が近づいてきて,「借りた物を返すから」などと言い,リュックサ
ックからシースナイフを右手で取り出し,Aと向かい合った状態でAの胸辺りに
刃先を向けて,そのまま前に突き出すような感じで攻撃してきた,右手で横から
被告人の右手首をつかんでシースナイフを止めようとしたがその勢いは止まら
ず,右上腕部に刺さった,シースナイフを被告人の手から落とさせ,これを遠く
に蹴飛ばした,その際に少し体勢を崩すなどして,被告人を押さえていた手を離
してしまった,被告人はリュックサックからペティナイフを取り出し,これを右
手に持ってAに詰め寄り,Aの胸辺りに向かって突き出した,左手で下から被告
人の右手首をつかんでペティナイフを止めようとしたが,左胸辺りに突き刺さっ
た旨の供述をしている。
⑵ まず,Aは,被告人との間で本件について示談をしており,被告人に寛大な処
分を望んでいるところ,あえて嘘をついているとは考え難い。問題となるのは,
その記憶に誤りがないかである。
Aの供述のうち,2本目のナイフで刺されるのを止めようとした状況について
は,Aの左胸部の傷と整合する。すなわち,法医学者であるCの供述等によれば,
この傷は,刃物がAの皮膚面に対してほぼ垂直に深さ0.5センチメートルほど
刺さり,刺さった時と抜けた時とで刃物の方向が変わらない動きをして形成され
たと見られ,分岐したような浅い傷や切創を伴わないものであったのであり,A
の供述はこの傷ができた理由を合理的に説明するものといえる。
また,Aは,被告人がナイフを取り出すまでの言動から,被告人の挙動につき
警戒していたと見られる上,被告人がリュックサックからナイフを取り出したこ
とを認識してからは,そのナイフの動きを注視していたと考えられる。そうする
と,被告人がナイフを取り出した状況,ナイフを持った被告人の手がAの身体に
近付いてきた状況,ナイフによって傷つけられるのを避けようとして防御した状
況等の重要な部分については,記憶しやすいといえる。Aの供述をみても,確か
に記憶が明確でない部分はあるが,前記の各状況に関するAの記憶は曖昧ではな
い。
そして,Aの供述は,被告人がナイフを突き出してきたので刺されないように
防御をしたという自然な反応を語るものであり,被告人が2本目のナイフを取り
出して再びAに攻撃を加えることができた経緯等も含めて,出来事の経過全体を
説明するものとして自然な内容である。
⑶ア これに対し,弁護人は,シースナイフに血痕やヒト由来のものの付着が証明
されていないことを指摘して,被告人がシー

主文(判決文より)

被告人を懲役3年に処する。
この裁判が確定した日から5年間その刑の執行を猶予する。
押収してあるシースナイフ1本(令和2年押第3号符号1),ペティナイフ1本
(同号符号2)及びフォールディングナイフ1本(同号符号3)を没収する。
訴訟費用は被告人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。