損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所札幌地方裁判所
事件番号令和1(ワ)1175
判決日2020-11-30
分類民事
判決種別判決
判決文が挙げた条文民法709条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
⑴ 被告建物による原告の日照権,人格権侵害の有無
⑵ 差止めの必要性
⑶ 損害額
4 争点についての当事者の主張
⑴ 争点⑴(被告建物による原告の日照権,人格権侵害の有無)について
(原告の主張)
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ア 原告建物の冬至における午前9時から午後3時までの日照時間は,被告
建物が建築されたことにより,1階西側にある100歳近い母親の介護室
で従前は約6時間であったのが34分間,1階中央の居間で従前は約6時
間であったのが2時間未満に制約された。
被告土地は第1種低層住居専用地域であるとともに北側斜線高度地域で
あって,日照保護の要請が特に強い地域であるから,建物を建築するに当
たっては,他の居宅に及ぼす日影の影響ができる限り少なくなるよう,建
物の形状,大きさ,位置等の慎重な検討が必要であった。
ところが,被告建物は,建築基準法56条の2第1項本文の対象となる
建築物でなく,その北側軒先の高さは北側斜線高度地域に係る規制高さ以
下であるものの,その高さは,周囲の他の建物より高く,2階建て住宅と
しても高い部類に属し,幅は,周囲の建物が8~10m程度であるのに対
して約16mと非常に広く,土地の東西方向の幅いっぱいに作られており,
かつ,旧建物よりも北側に寄せて高く建築されている上に,北側斜線高度
制限との差は僅か152mmで,冬季の積雪を踏まえると実質的には制限
を超えることが明らかである。
こうしたことからすれば,被告建物の建築による日影被害は,原告の受
忍限度を大きく超えるものであって,原告の日照権を侵害する。
イ 被告建物が建築されたことにより,原告建物のうち,介護ベッドから南
側の大きな窓,更には庭木や外の風景が見えるように設計された1階介護
室からは被告建物の北側側面しか見えず,窓に顔を近づけると屋根越しに
空模様が見える程度のものとなっているほか,1階居間からは,従前と異
なり,被告建物の北側側面しか見えない状態になっていて,原告及びその
家族は,居室からの視野が阻害されるとともに,強い圧迫感を覚えていて,
日影被害と相まって,受忍限度を大きく超える被害が生じている。
さらに,原告が原告土地の前所有者から引き継ぎ,また,記念として植
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樹するなどしていて思い入れが深く,庭の風景を構成する不可欠の要素と
なっている庭木が,日影のほか,被告建物の屋根からの雨水や落雪により
枯れて死ぬおそれがある。また,被告建物の屋根には落雪を防止する設備
があるものの,人為的に屋根を除雪した場合に落雪が生じる危険性があり,
これにより庭木が毀損されるおそれもある。こうした被害のおそれが生じ
ていることは,原告及び家族の心情が大きく損なうもので,原告の人格権
侵害を基礎づける。
ウ 原告土地及び被告土地を含む地域の住民は,低層住宅による良好な住環

主文(判決文より)

原告の請求をいずれも棄却する。
訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。