遺族年金支給停止処分取消請求事件

事件の基本情報

裁判所札幌地方裁判所
事件番号令和1(行ウ)22
判決日2020-12-09
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は,本件処分の適法性,具体的には,厚年法66条2項が配偶者
に対する遺族厚生年金の支給停止事由として定める「配偶者(本件では原告)
が国民年金法による遺族基礎年金の受給権を有しない場合であって子(本件で
はC)が当該遺族基礎年金の受給権を有するとき」に当たるかである。
(被告の主張)
⑴ 厚年法66条2項に基づき,遺族厚生年金の支給が停止されるのは,国年
法の被保険者又は被保険者であったもの(以下「被保険者等」という。)の死
亡について,①配偶者が国年法による遺族基礎年金の受給権を有さず,かつ,
②子が当該遺族基礎年金の受給権を有する場合である。
⑵ア 遺族基礎年金を受けることができる配偶者又は子は,被保険者等の死亡
の当時その者によって生計を維持していた被保険者等の配偶者又は子で
あって,次の要件に該当するものである(国年法37条の2第1項。以下,
被保険者等によって生計を維持していたという要件を「生計維持要件」と
いい,子と生計を同じくするという要件を「生計同一要件」という。)。
配偶者
と生計を同じくすること
子
18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるか又は20
歳未満であって障害等級に該当する障害の状態にあり,かつ,現に婚姻
をしていないこと
イ また,国年法37条の2第2項は,「被保険者又は被保険者であった者の
死亡の当時胎児であった子が生まれたときは,前項の規定の適用について
は,将来に向かって,その子は,被保険者又は被保険者であった者の死亡
の当時その者によって生計を維持していたものとみなし,配偶者は,その
者の死亡の当時その子と生計を同じくしていたものとみなす。」と定めて
いるところ(以下「胎児みなし規定」という。),胎児みなし規定の適用に
つき,子については,被保険者等の子であることのみが要件であるが,配
偶者については,配偶者が被保険者等の子と法律上の親子関係を有するこ
とが要件であると解すべきである。
⑶ 本件では,C及び原告が遺族基礎年金の受給権を有するか否かについて,
Cについては生計維持要件が,原告については生計同一要件が問題となると
ころ,Cは,被保険者である亡Aの子であり,亡Aの死亡の当時胎児であっ
たから,胎児みなし規定の適用により,亡Aにより生計を維持していたもの
とみなされ,生計維持要件を満たし,Cは,遺族基礎年金の受給権を有する。
また,原告は,被保険者である亡Aにより生計を維持していた配偶者であ
るが,亡Aの子であるCと法律上の親子関係を有さず,胎児みなし規定の適
用はないから,生計同一要件を満たさず,遺族基礎年金の受給権を有しない。
したがって,被保険者の死亡について,配偶者が国年法による遺族基礎年
金の受給権を有さず,かつ,子が当該遺族基礎年金の受給権を有する場合に
当たり,厚年法66条2

主文(判決文より)

1 原告の請求を棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。