強盗致傷,詐欺被告事件

事件の基本情報

裁判所札幌地方裁判所
事件番号令和2(わ)844
判決日2021-06-24
分類民事
判決種別決定

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は,Fに対して抵抗できなくする程度の暴行を加えて金品を
奪うことについて,被告人がEと意思を通じ合っており,強盗致傷の責任を負うか
である。弁護人は,被告人の供述に沿って,被告人には暴行を加えることなく単に
Fから金品を奪うことの認識があったにとどまり,その限度でEと意思を通じ合っ
ていたにすぎないから,被告人は窃盗の責任を負うにとどまる旨主張する。
2 被告人とEとの間のやり取りについて
令和2年10月17日(以下,年月は全て令和2年10月である。)に被告
人とEがFからバッグを奪うことを初めて話していたところ,Eは,20日の夜に,
Fを待ち伏せ中の車内において,被告人からFの膝や金玉を狙ったり下半身を攻め
て走りづらくさせて逃げた方がいいのではないかと提案されたのに対し,Fを投げ
飛ばし転ばせて,殴ったり蹴ったりして時間を作ってからバッグを奪う方がやりや
すい旨を伝え,被告人から暴行の加え方は任せる旨を言われた旨証言する。
Eの証言は,22日以降のEと被告人とのテレグラム上でのメッセージの内容に
照らして自然でこれとよく整合したものである。すなわち,①22日には,Eから
「一番問題なのがそいつが足が速いかなのさ」とのメッセージを受信すると,被告
人が「速くないよ」「普通」「てかまず」「金玉蹴ったり,膝上蹴ったりしたっけ」
「走れないから笑笑」「少なくとも数秒は」と返信し,更にEが「うん」「がんば
るわ」と返信している。男性の股間を蹴れば当たり方によって,相手の動きを一時
的に止めて,バッグを取られることに抵抗できなくすることができると考えられる
から,これらのメッセージは,そのことを念頭に置いたものといえる。また,被告
人は,②Eから,Fにつき「半殺しにしていいの?」とのメッセージを受信するな
どすると,「してもいいけど」「それはEの自由」と返信し,Eからばれやすくな
るのかと問われても,「ばれやすいってか,時間無駄って感じ」「バッグ取ること
が目的であって,殴ることがメインじゃないから」と返信したほか,③被告人がF
を誘って飲みに行った帰り際にバッグを奪う計画を念頭に「おれのことも軽く殴っ
てもらいたい」とのメッセージも送信した。そして,②③のメッセージの内容は,
暴行を加えること自体を止めるメッセージの送信が一切ないことを併せ考慮すれば,
バッグを取られることに抵抗できなくする暴行を加えることを前提としたものと考
えるのが自然である。このように,22日の時点でバッグを取られることに抵抗で
きなくする暴行を加えることを前提としたやり取りが繰り返されていたことは,そ
れ以前から被告人とEとの間でそのような暴行を加えてバッグを奪うことについて
認識の共有があったと考えて不自然でない事情であるから,Eの証言とよく整合す
るものといえる。
また,被告

主文(判決文より)

被告人を懲役6年に処する。
未決勾留日数中150日をその刑に算入する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。