損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所札幌地方裁判所
事件番号令和2(ワ)1409
判決日2022-01-25
分類民事
判決種別判決
判決文が挙げた条文刑法211条2項、国家賠償法1条1項

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
本件の主たる争点は,本件公訴提起につき,国家賠償法1条1項の適用上の違
法性があるか否かである。
4 当事者の主張
【原告の主張】
本件検察官は,検察官として通常要求される捜査を怠った結果,原告について
合理的な有罪の嫌疑がないにもかかわらず本件公訴提起をしたものである。
原告は,本件事故の発生直後から,捜査機関の取調べに対し,本件事故の原因
は本件バスの不具合であって自分に過失はないと供述しており,他方で,本件事
故後間もない実況見分において,本件バスの前方車底部のセンターメンバーやア
ッパーアームナックルシャフト等の部品が破断していたことが認められた。これ
らの部品の破断の事実は,本件事故の原因が本件バスの不具合であるとする原告
の供述に整合するものであり,捜査機関としては,原告に過失があるかを判断す
るに当たって,これらの部品の破断が本件バスのハンドル操舵に与える影響につ
いて,捜査を尽くすことが求められていたというべきである。具体的には,①セ
ンターメンバーの破断がハンドル操舵に与える影響について,本件事故と利害関
係のない三菱ふそう以外の整備士等の自動車工学の専門家からの意見聴取,②セ
ンターメンバーを破断させた本件バスと同型のバスを使った走行実験,③三菱ふ
そうに対する同社製の大型・中型バスのセンターメンバー破断による不具合・事
故情報の照会といった捜査をすることが要求されていたというべきである。
本件刑事事件は,最終的に,センターメンバーの破断がハンドル操舵に影響を
与えた合理的な疑いが排斥できないとして無罪とされたところ,本件検察官が前
記①~③の捜査を尽くしていれば,センターメンバーが破断することでハンドル
操舵が不可能となることが容易に明らかになったものであり,本件公訴提起時に
おいてこれが明らかになっていれば,本件事故が原告の過失によって発生したも

主文(判決文より)

1 被告は,原告に対し,432万5884円及びこれに対する平成31年3月2
7日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2 原告のその余の請求を棄却する。
3 訴訟費用はこれを5分し,その3を被告,その2を原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。