覚醒剤取締法違反被告事件

事件の基本情報

裁判所札幌地方裁判所
事件番号令和3(わ)667
判決日2022-04-27
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点
弁護人は、被告人の尿から覚醒剤成分が検出されたことは争わないものの、被告
人の尿を差し押さえるまでの捜査に複数の違法があり、これらを総合考慮すると、
本件の強制採尿令状に基づく尿の差押手続は重大な違法を帯び、令状主義の精神に
照らして尿の証拠能力を否定すべき場合に当たり、被告人の覚醒剤自己使用を根拠
付ける尿の鑑定書等(甲1~6。以下、まとめて「本件鑑定書等」という。)も証
拠能力を欠くから、被告人は無罪であると主張する。
そこで、以下、本件鑑定書等の証拠能力が肯定できる理由を説明する。
第2 本件各証拠の収集等に関する認定事実
関係証拠によれば、本件鑑定書等の収集に至る経緯として、以下の事実が認めら
れる。
1 被告人の取調べ状況等
⑴ 被告人は、令和3年9月13日(以下、時刻の記載は全て同日を指す。)午後
1時20分頃、Aを被疑者とする道路交通法違反事件(以下「別件道交法事件」と
いう。)の関係者として事情聴取を受けるため、知人であるBと共に札幌方面豊平
警察署(以下「豊平署」という。)に出頭した。
被告人に対する取調べの冒頭において、同署交通第二課のC警部が、取調室にお
いて、被告人に対し、別件道交法事件について尋ねると、被告人は、テレビのニュ
ースで知った旨などを平静な様子で答えた。引き続き午後1時30分頃から、同署
交通第一課のD巡査部長が1人で被告人の取調べを行ったが、被告人は落ち着いた
様子で質問に答えた。
C警部は、事前に、被告人とBに覚醒剤使用の前科があることを把握しており、
同署刑事第二課薬物銃器対策係のE警部補に対し、覚醒剤使用の前科がある2人が
来署した旨を報告した。E警部補は、同報告を受け、午後1時42分頃、被告人の
犯罪経歴を照会すると、被告人に覚醒剤取締法違反の前科が6件あり、前刑執行終
了から1年足らずであることを知った。
取調べ開始から30分以上経過した頃、C警部は、再び取調室に入り、被告人に
対し、Aが運転していたレンタカーの貸し渡し簿に緊急連絡先として被告人が記載
されていたことについて尋ねると、被告人は心当たりがない旨平静な様子で答え
た。
その後、C警部は、D巡査部長に対し、被告人に供述拒否権を告知した上で被疑
者の供述調書を作成するように指示し、被告人にも被疑者調書を作成する旨を告げ
た。すると、被告人は、態度が変わり、興奮して、「早くしろ。」「俺は関係な
い。」「だったら来なかった。」旨声を荒げて言ったり、大声を出すなどの言動
や、体ないし上半身を左右に動かすといった挙動を示すようになった。C警部が、
被告人がAの無免許運転を幇助したのではないかと考え、そのことについて尋ねて
も、「Aが無免許であることに驚いた。」「自分は関係ない。」「来なければよか
った。」などと、否定する旨を繰り返した。
C警部は、被告

主文(判決文より)

被告人を懲役2年に処する。
未決勾留日数中130日をその刑に算入する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。