危険運転過失致死被告事件

事件の基本情報

裁判所札幌地方裁判所
事件番号令和4(わ)428
判決日2023-06-26
分類民事
判決文が挙げた条文刑事訴訟法181条1項

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は、被告人が赤色信号を殊更に無視したかである。関係証拠によれ
ば、本件のように乾燥した道路を75km/hで走行した場合の停止距離は約66m(空
走距離約17m、制動距離約49m)と認められるところ、検察官は、被告人が本件交
差点の信号が赤色であることを認めたのは約88.6m手前の地点であり、その地点
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で直ちにブレーキを踏んでいれば本件停止線手前で停止できたのに、被告人は自
車を加速させて進行したので、赤色信号を殊更に無視したと主張する。
これに対し、弁護人は、被告人が赤色信号を認めたのは約28.7m手前の地点で
あって、赤色信号を殊更に無視したわけではなく、検察官の主張する事実には合
理的な疑いが残ると主張する。
当裁判所は、被告人が赤色信号を認めたのは約88.6m手前の地点であったと認
めたので、以下、理由を説明する。
第2 被告人の供述経過
赤色信号を認めた地点等に関する被告人の供述経過は次のとおりである。
1 本件事故直後に行われた実況見分(以下、「1回目の実況見分」という。)
では、被告人は、走行車線を進行していたことを前提に、赤色信号に気付い
たのは約28.7m手前の地点であると説明した。そして、事故の翌日である2月5
日に行われた取調べでは、被告人は、考え事をしながら走行車線を進行中、
約28.7m手前の地点でふと前方を見て赤色信号に気付き、ブレーキをかけたが
間に合わず、被害者の車と衝突したと供述した。
2 その後、B警察官が被告人運転車両に取り付けられたドライブレコーダー
(以下、「本件ドラレコ」という。)を確認したところ、走行状況が違って
いたので、被告人を再度呼び出し、2月15日に実況見分を行った(以下、「2
回目の実況見分」という。)。B警察官から被告人に「1回目の実況見分で
指示説明した内容に違うところはないか」と尋ねて説明を求めたところ、被
告人は、対向車線にはみ出して衝突したと述べた。そして、被告人は、赤色
信号は見たと述べた上で、衝突地点から遠ざかる方に向かって歩きながら確
認して、赤色信号を見た地点を特定した。これが約88.6m手前の地点である。
さらに、同じようにして、被告人が黄色信号を見た地点(約150.4m手前の地
点)を特定した。また、被告人が前方のトラックを追い越し始めた地点は、
橋の名前の書かれた看板が見えた地点(約279.6m手前の地点)として特定し
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た。
そして、2月28日に行われた取調べでは、被告人は、わざと信号無視したと
言えば罪が重くなると思い、事故直後は本当のことが話せなかったが、前方
のトラックを追い越している時にそのまま走って本件事故を起こしたのであ
り、2回目の実況見分で指示した各地点で、本件交差点の信号が黄色や赤色
に変わっていたのを見た旨供述した。
3 当公判

主文(判決文より)

被告人を懲役9年に処する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。