損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所札幌地方裁判所
事件番号令和3(ワ)2595
判決日2024-12-03
分類民事
判決種別判決
判決文が挙げた条文国家賠償法1条1項、憲法38条1項

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点及び争点に対する当事者の主張
(1) 取調べによる黙秘権侵害及び接見交通権侵害の違法性(争点1)
【原告らの主張】
ア 原告Aは、弁護人等との接見における協議により、本件被疑事件におけ
る取調べに対しては、捜査官に一切応答しない、供述調書にも署名しない
方針をとることとし、それ以降、原告Aは、Dに対して黙秘権を行使する
旨告げ、取調べに臨んだ。
しかし、Dは、取調べの際、原告Aに対し、毎回繰り返しかつ執拗に、
供述ひいては自白を迫った。原告Aに対する取調べの時間は、毎回長時間
に及ぶものであった。
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少なくとも被疑者段階においては、被疑者が黙秘の意思を明確に表明し
た後に、弁護人を飛び越えて供述させようと被疑者を直接説得すること自
体が、黙秘し又は任意の供述をすることを困難にするおそれがあり、D及
び警察当局は、故意をもって黙秘権及び接見交通権を侵害するような態様
で繰り返し取調べを続けたものといえる。
イ D又はEは、6月23日から7月12日の間、原告Aに対して行われた
取調べにおいて、次の発言をした。これらの発言自体に加え、身振り等の
身体的動作・態度(別紙3参照)を併せ考慮すれば、原告Aに対する取調
べは、全体として、原告Aが黙秘し又は任意の供述をすることを困難とす
るおそれがあり、その黙秘権を侵害するものである。なお、D又はEは、
取調べに先立ち黙秘権及び供述拒否権の告知を行っているが、法令上の告
知義務を形式的に履行したにすぎず、前記おそれがあることに変わりはな
い。
① 供述拒否権について「本当のことを言わなくてもいいっていう権利」
ではないと説明した発言(別紙2番号90の発言(以下、別紙2記載の
発言を、その番号により「番号90」などと記載する。)。以下「発言
①」という。)
② 原告Aが黙秘を続けるのであれば、捜査官が把握している事実関係の
みで事件処理が進むことになるという趣旨の発言(番号25、27、2
8、34、44、58、62~64、75、122、123、127等。
以下「発言②」と総称する。)
③ 黙秘せずに弁解しなければ不利になるという趣旨の発言(番号28、
58、63、112、146等。以下「発言③」と総称する。)
④ 不利な事実を訂正する機会は取調べの場しかなく、裁判の場で訂正す
ることはできないという趣旨の発言(番号82、83、91、95、1
02、109、119、151、204等。以下「発言④」と総称す
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主文(判決文より)

1 被告は、原告Aに対し、20万円及びこれに対する令和3年7月6日から
支払済みまで年3%の割合による金員を支払え。
2 被告は、原告Bに対し、5万円及びこれに対する令和3年7月6日から支
払済みまで年3%の割合による金員を支払え。
3 原告らのその余の請求をいずれも棄却する。
4 訴訟費用は、これを20分し、その13を原告Aの、その4を原告Bの負
担とし、その余を被告の負担とする。
5 この判決は、1、2項に限り仮に執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。