死体遺棄幇助、死体損壊幇助被告事件

事件の基本情報

裁判所札幌地方裁判所
事件番号令和6(わ)156
判決日2025-05-07
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

争点(判決文より)

本件の争点等
1 判示1について、検察官は、判示のとおりBによる死体遺棄は継続的に成立
すると主張するとともに、被告人は、BがCを殺害しその死体遺棄等の犯行に及ぶ
計画であることを事前にAと共有して知っており、その上でBが死体をA方に隠匿
することを容認して幇助したと主張するのに対し、弁護人は、Bによる死体遺棄は
Cの頭部をA方に持ち帰った7月2日午前3時頃をもって終了したというべきであ
るから、同月3日以降に死体遺棄幇助罪が成立することはあり得ず、そうでないと
しても被告人がBによる死体遺棄を容認して幇助したとは評価できないと主張する。
また、判示2についても、弁護人は、被告人は、Aにビデオ撮影を依頼した時点
で、Cの頭部を損壊するというBの意図を認識しておらず(被告人には死体損壊幇
助の故意がないとの趣旨と解される。)、また、そもそもAによるビデオ撮影行為
がBの死体損壊を幇助したとはいえない上、被告人がAにビデオ撮影を依頼した行
為がBによる死体損壊を容易にしたともいえず、幇助行為とは評価できないなどと
主張し、以上から被告人は無罪であると主張する。
2 当裁判所は、判示1につき、Bによる死体遺棄は、BがCの頭部を家に持ち
帰った時点をもって終了するものでなく、警察官がA方に臨場した頃まで継続して
成立するものと認め、また、被告人は、7月3日になって初めてBがCの頭部をA
方に持ち帰っていたことを認識したとの合理的疑いは残るものの、同日以降、Bの
死体遺棄を容認して幇助したといえると認定評価し、判示2につき、被告人は、B
からビデオ撮影を依頼された時点で、Bが死体損壊に及ぶとの情を認識し、その後
判示の行為により同死体損壊を幇助したと認定評価した。以下、論告の順に沿って
その理由の詳細を述べる。
第2 被告人がBの犯行を認識した時期について
1 前提として、Bの犯行状況及び犯意等を検討する。
⑴ 関係証拠によれば、以下の事実を動かし難いものとして認定できる。すなわ
ち、ア)Bは、5月28日未明、札幌市内のクラブのイベントにAと共に参加し、
そこで知り合ったCに半ば騙されてホテルに連れ込まれ、さらに、同人に避妊具を
着けること等を条件に性交を承諾したのに、避妊具なしに性交された。Bは、Cと
別れた後、Aに同事実を告げ、A及びBは被告人にも同事実を伝えた。イ)Bは、
遅くとも6月8日頃までに、被告人及びAにCを捜し出して再会したい旨告げ、A
と共にクラブに出入りするなどした結果、同月18日にクラブでCを発見し、同人
と7月1日午後10時30分に再会することを約束した。ウ)なお、この間の6月
17日、Bは、被告人をして、AにCを探したい旨のLINEメッセージを送信さ
せた。その際、当初Cを「獲物」と呼んで被告人に入力させたが、これを撤回して
「鹿」と表現させ

主文(判決文より)

被告人を懲役1年2月に処する。
この裁判確定の日から3年間その刑の執行を猶予する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。