憲法53条違憲国家賠償等請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所東京高等裁判所
事件番号令和3(行コ)91
判決日2022-02-21
分類行政
判決種別判決
判決文が挙げた条文国家賠償法1条1項、憲法7条、憲法15条1項、憲法21条1項、憲法22条1項、憲法53条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び争点に関する当事者の主張の要点
次のとおり補正し,当審における控訴人の主張の要点を付加するほか,原判
決の「第2 事案の概要」の3及び4記載のとおりであるから,これを引用す
る。
原判決の補正
ア 9頁5行目の「現在の」を「前」に,12頁24行目の「安倍前首相」
を「安倍元首相」にそれぞれ改める。
イ 17頁12,13行目の「安倍前首相」を「安倍元首相」に,22頁1
7行目の「要求を受けてから」を「要求があった日から」に,28頁17
行目の「裁判所時報1757号3頁」を「民集74巻8号2229頁。以
下「最高裁令和2年判決」という。」にそれぞれ改める。
当審における控訴人の主張の要点
ア 憲法53条後段に基づいて国会議員が有する臨時会の召集の決定の要求
権(以下「臨時会召集決定要求権」ともいう。)は,以下に述べるところ
からしても,単に国会議員という国の機関としての地位に基づいて有する
権限にとどまるものではなく,個々の国会議員が有する主観的な権利又は
利益であって,本件不作為等は,控訴人のそのような主観的な権利又は利
益を侵害する違法なものというべきである。
職業活動の自由により保障された権利であることについて
国民を代表して,国民の意見を国会活動(質問,議論,調査,議決な
ど)を通じて国政に反映させることは,国会議員としての中核的な活動
である(最高裁令和2年判決参照)。
そして,国会議員の地位は月額129万4000円の報酬を得て行う
- 3 -
職業であるから,国会議員の活動は,職業活動の自由(憲法22条1
項。最高裁昭和43年(行ツ)第120号同50年4月30日大法廷判
決・民集29巻4号572頁参照)により保障されている。内閣が国会
議員による臨時会の召集の決定の要求に応じないことは,国会議員がそ
の中核的な活動を行うことを妨害するものであって,国会議員の職業活
動の自由を不当に侵害するものである。
表現の自由により保障された権利であることについて
地方議会の議員には,表現の自由(憲法21条1項)及び参政権の一
態様として,地方議会等において発言する自由が保障されており,議会
等で発言することは,議員としての最も基本的・中核的な権利というべ
きである(名古屋高裁平成22年(ネ)第1281号同24年5月11
日判決・判例時報2163号10頁)。議会等で発言することが議員と
しての最も基本的・中核的な権利であり,表現の自由により保障されて
いることは,国会議員についても全く同様に当てはまる(最高裁平成2
4年(オ)第888号同26年5月27日第三小法廷判決・裁判集民事
247号1頁においても,議員の議員活動の自由に憲法21条1項の保
障が及ぶことが前提とされている。)。
本件不作為等により,控訴人は,質問主意書を提出したほかは,臨時
会における

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。