個人情報漏洩損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所福岡地方裁判所
事件番号平成22(ワ)4971
判決日2011-03-16
分類民事
判決文が挙げた条文憲法13条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及びこれに対する当事者の主張
(1) 被告の行為によって,原告の権利又は法律上保護される利益が侵害された
か。(争点1)
(原告の主張)
ア 原告が本件居室のベランダに洋服や下着を干していたところ,被告が原
告に無断で本件画像を撮影し,それをインターネット上で発信したことに
より,原告のプライバシー権(憲法13条)が侵害された。
イ 被告の上記行為は,個人情報の保護に関する法律(以下「個人情報保護
法」という。)16条,18条,21条,22条,24条,29条等に違
反している。
ウ 被告は私有地から本件画像を撮影したものである。
(被告の主張)
本件画像からは,そこに写っている物が下着ないし洗濯物であるとは分か
らず,かつ,原告の所有する物であることも分からない。
そして,被告は本件画像を公道から撮影しており,原告が自ら公衆の目に
触れる場所に下着ないし洗濯物とされるものを干したという事情も併せ考慮
すれば,本件画像がインターネット上に発信されたことにより原告のプライ
バシー権が侵害されたとはいえない。
(2) (仮に上記侵害があったとして)原告に発生した損害及びその額(争点2)
(原告の主張)
被告の不法行為が判明してから,原告の既往症である強迫神経症及び知的
障害が悪化した。原告は,いつも自宅を盗撮されているという不安から恐怖
がぬぐいきれず,住居も転居せざるを得なかった。原告の被った損害は以下
のとおりである。
ア 慰謝料150万円
イ 通院費用75万円
ウ 転居費用75万円
本件訴訟では上記合計300万円のうち,一部である60万円を請求する。
(被告の主張)
本件画像がインターネット上で閲覧可能となった時期よりも前に原告は障
害2級の認定を受けて継続的に外来診療を受けており,本件画像の公開前後
を通じて,原告の病状に特段の変化はなく,本件画像の公開に起因する特段
の損害は生じていない。

主文(判決文より)

1 原告の請求を棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。