教育振興費補助金支出取消等請求事件

事件の基本情報

裁判所福岡地方裁判所
事件番号平成23(行ウ)25
判決日2013-02-15
分類民事
判決種別判決
判決文が挙げた条文憲法89条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
(1) 本件支出負担行為の教育基本法14条2項違反の有無
ア 原告らの主張
本件A学園は,特定の政党を支持し,又はこれに反対するための政治教
育その他政治的活動をしており,このような教育に対する公金支出は,公
権力による政治教育に対する加担を意味し,公権力と政治教育との結びつ
きを禁じた教育基本法14条2項の理念に反する。
イ 被告らの主張
本件A学園の設置する学校は,学校教育法134条1項の「各種学校」
に該当し,教育基本法14条2項の適用を受けないのだから,原告らの主
張は失当である。
(2) 本件支出負担行為の憲法89条後段違反の有無
ア 原告らの主張
(ア) 本件支出負担行為は,本件A学園の教育の実態に照らすと,そもそも
憲法89条後段の「教育」事業への公金支出とはいえず,仮に教育事業
への公金支出であるとしても,公の支配に属さない教育事業であるから,
これに対し公金を支出することは,憲法89条後段に反する。
(イ) 本件支出負担行為は,「教育」事業への公金支出といえないことにつ
いて
本件A学園における教育の実態は,朝鮮民主主義人民共和国(以下「北
朝鮮」という。)を支配するF党の主張する歴史認識及び政治的見解を
すべてそのまま生徒に教え込み,生徒がその立場で行動することを強い
るものであり,その政治的見解は,日本政府に敵対するものである。
このような教育内容に鑑みれば,本件A学園は,北朝鮮の政治機関に
過ぎず,かかる政治機関への公金支出は,そもそも,「教育」事業への
支出とはいえず,教育の美名に隠れた公金の濫用そのものであって,憲
法89条後段の禁止するところであるというべきである。
(ウ) 本件A学園の教育事業が,公の支配に属しないことについて
仮に,本件支出負担行為が,教育事業への公金支出であるとしても,
以下の点から,本件A学園の教育事業は,公の支配に属さないというべ
きである。
a 本件A学園の教育事業の目的は,日本に対して敵対的な姿勢を示す
北朝鮮及びG(以下,「G」といい,北朝鮮と併せて「北朝鮮等」と
いう。)に貢献する人材の育成であって,日本国の公の利益に沿うも
のとは言い難い。
また,本件A学園の教育事業の内容は,北朝鮮を支配するF党が主
張する日本政府に敵対する内容の歴史的認識及び政治的見解をそのま
ま生徒に教えるというものであって,日本における公教育に適合して
いるとはいえない。
b また,本件A学園の実態は,北朝鮮直属の政治機関であり,Gと事
実上一体の政治組織であって,学校運営,教育人事,教育内容等すべ
てがGの指揮下にある状況である。

主文(判決文より)

1 原告らの請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告らの負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。