損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所福岡地方裁判所
事件番号平成22(ワ)4222
判決日2013-09-17
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び当事者の主張
(1) 機序
ア 原告らの主張
(ア) Cは,本件手術の際の麻酔薬投与により,アナフィラキシーショック
及び悪性高熱を発症し,その後,DIC等となり,死亡した。
(イ) 仮に悪性高熱の発症がなかったとしても,Cは,本件手術の際の麻酔
薬投与により,アナフィラキシーショックを発症し,その後,DIC等
となり,死亡した。
(ウ) 仮にアナフィラキシーショックの発症がなかったとしても,Cは,歯
根嚢胞の感染症により,敗血症性ショック及び悪性高熱を発症し,その
後,DIC等となり,死亡した。
(エ) 仮にアナフィラキシーショック及び悪性高熱の発症がなかったとして
も,Cは,歯根嚢胞の感染症により,敗血症性ショックを発症し,その
後,DIC等となり,死亡した。
イ 被告らの主張
Cは,アナフィラキシーショック又は悪性高熱のいずれも発症してい
ない。
Cは,歯根嚢胞の感染症により,敗血症性ショック,その中でも特に
毒素性ショック症候群(以下「TSS」という。)を発症し,DIC等
となり死亡したものである。
(2) 本件急変がアナフィラキシーショック又は悪性高熱の発症によるものであ
ることを前提とする被告らの義務違反の有無
ア 原告らの主張
(ア) 準備段階における義務違反
Cは,通常人よりショックを引き起こしやすいアレルギー体質であっ
たから,被告医師らは,Cに対して詳細な問診を行い,Cに麻酔薬であ
るキシロカインを投与するにあたっては,事前にパッチテストを行って
ショック症状の危険性がないかを確認し,キシロカイン投与の際は,万
が一の場合に備えて静脈路を確保できるように準備すべき義務を負って
いたにもかかわらず,この義務を怠った。
(イ) キシロカインの投薬量を必要最小限にする義務違反
キシロカインの添付文書には,浸潤麻酔又は伝達麻酔の場合には,通
常成人に対し0.3ml~1.8mlを使用すると記載され,使用量も
「できるだけ必要最小量にとどめること」と記載されている。このこと
から,被告医師らは,キシロカインを投与するにあたって,用量を守る
だけではなく,用量の範囲内であっても必要最小限度の量を投与すべき
義務があった。特に,Cは喘息の既往症があり,アレルギー体質であっ
たのだから,より一層投与量については注意すべき義務があった。
しかし,被告医師らは,Cに対し,キシロカインを午前10時00分
に3.6ml,午前11時30分に0.9ml,計4.5ml投与し,
通常成人の2.5倍の量を投与しており,上記義務を怠った。
(ウ) アナフィラキシーショックに対する救護処置を施す際の義務違反
Cにアナフィラキシーショック症状が出ていた以上,被告医師らは,
Cに対し,アドレナリンを投与すべき義務を負っていたにもかかわらず,
この義務を怠った。
(エ) 悪性

主文(判決文より)

1 被告らは,原告Aに対し,連帯して,110万円及びこれに対する平
成20年2月20日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2 被告らは,原告Bに対し,連帯して,110万円及びこれに対する平
成20年2月20日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
3 原告らのその余の請求を棄却する。
4 訴訟費用はこれを10分し,その1を被告らの,その余を原告らの負
担とする。
5 この判決は,1項及び2項に限り,仮に執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。