損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所福岡地方裁判所
事件番号平成23(ワ)5078
判決日2013-09-19
分類民事
判決種別判決
判決文が挙げた条文労働基準法32条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び当事者の主張
 実労働時間
【原告の主張】
原告は,平成21年4月から同22年10月までの間,出勤日には,ほぼ
毎回,午前6時から翌午前4時まで就労し,実労働時間は休憩時間を除く1
9時間,うち時間外労働4時間,深夜労働6時間であった。
労働基準法上の労働時間とは,労働者が使用者の指揮命令下に置かれてい
る時間をいい,労働時間に該当するか否かは,労働者の行為が使用者の指揮
命令下に置かれたものと評価することができるか否かにより客観的に定まる
ものであり,労働者が労働から離れることを保障されていて初めて,労働者
が使用者の指揮命令下に置かれていないものと評価することができる。
原告が客待ちのために車両を停車させている時間も,客が来れば原告が対
応せざるを得ない以上,労働契約上の役務の提供が義務づけられていると評
価され,労働時間に該当する。
なお,被告は,「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(平成
元年3月1日付基発第93号 労働基準局長あて労働省労働基準局長通達,
以下「93号通達」という。)が,3時間を超えて休憩を取ることを禁じる
ものではない旨主張するが,93号通達が「事業場外における仮眠時間を除
く休憩時間は3時間を超えてはならないもの」としているのは,特に歩合給
の賃金体系の場合,労働者が休憩時間中に働く可能性があり,結果的に長時
間労働に結びつくおそれがあるからである。そのため,当該基準では,事業
場外における休憩時間が3時間を超えても差し支えない場合として,①業務
の必要上やむを得ない場合であって,あらかじめ運行計画により3時間を超
える休憩時間が定められている場合,②運行記録計等により3時間を超えて
休憩がとられたことが客観的に明らかな場合の2つを挙げているのであり,
車両が停止した状態にあれば,常に休憩時間として取り扱うことができるも
のではない。また,被告は,5分を超える停車を休憩時間とする労使協議が
整っていた等と主張するが,5分以上の客待ちを一律禁止することと,5分
以上の停止を休憩として取り扱うことは,次元の異なるものであり,また労
働者側代表選挙が行われたこともなく,93号通達にも反するし,労働者の
過半数を組織する労働組合も存在せず,実体的にも手続的にも無効である。
【被告の主張】
原告の主張する実労働時間は否認する。
93号通達が,事業場外での休憩時間は仮眠時間を除き,原則として3時
間を超えてはならないとしているのは,労働者が休憩時間中に働く可能性が
あるためであり,3時間を超えて休憩を取ることを禁じるものではない。通
達が,事業場外における休憩時間を「所定の休憩時間」休憩したものとして
取り扱うとしているのは,一種の擬制であり,このことから,第1に,就業
規則等に基づいて経済合理性を備えた賃金体系による一

主文(判決文より)

1 被告は,原告に対し,84万7809円及びこれに対する平成22年11月
10日から支払済みまで年14.6%の割合による金員を支払え。
2 被告は,原告に対し,84万7809円及びこれに対する本判決確定の日か
ら支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
3 訴訟費用は被告の負担とする。
4 この判決は,1項に限り,仮に執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。