事件の基本情報
| 裁判所 | 福岡地方裁判所 小倉支部 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成29(わ)366 |
| 判決日 | 2018-10-04 |
| 分類 | 民事 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点等 本件は,福岡労働局労働基準部健康課所属の地方労働衛生専門官であった被 告人が,A有限会社取締役であるBから,A有限会社が福岡労働局に対して行 ったつり上げ荷重400トンの旋回式浮きクレーンの製造許可申請(以下「本 件申請」という。)につき,その審査等を担当していた同部安全課所属の地方産 業安全専門官に対し,早急に本件申請を受理して福岡労働局長までの許可決裁 を受け,A有限会社が速やかに前記クレーンの製造許可を受けることができる よう働き掛けるなど,A有限会社に有利な取り計らいをしてもらいたいとの趣 旨の請託を受け,その後,額面合計30万円の商品券を賄賂として収受したと される事案である。 検察官は,被告人が福岡労働局労働基準部健康課において地方労働衛生専門 官の職務に従事するとともに,同部安全課の所管事務である特定機械等の製造 許可の審査等に関し,同審査を担当する同課所属の地方産業安全専門官に対し, 指導・助言するなどの職務に従事していたと主張し,同課所属の地方産業安全 専門官らに対し,特定機械等の製造許可審査等に関する指導・助言をすること は,本件当時における被告人の本来職務であった,あるいは,少なくとも本来職 務の職務密接関連行為であった旨主張する。 これに対し,弁護人は,①本件申請を含む特定機械等の製造許可の審査等に 関して,同審査等を担当する安全課所属の地方産業安全専門官に対し,指導・助 言することは,被告人の職務ではなく,また,被告人の職務と密接な関係にある 行為ともいえない,②被告人は,Bから,判示の請託を受けたことはない,③被 告人がBから額面合計30万円の商品券を受け取ったのは,判示のような有利 な取り計らいをしたことの対価としてではないし,被告人にその認識もなかっ た,したがって,被告人は無罪であると主張する。 当裁判所は,前記争点①に関して,前記安全課所属の地方産業安全専門官ら に対し,特定機械等の製造許可審査等に関する指導・助言をすることは,本件当 時における被告人の本来職務であったという検察官の主張は認められないとし た上で,前記指導・助言をすることは,被告人の本来職務の職務密接関連行為で あったと判断し,その余の争点②③ついては,弁護人の主張を排斥して,判示事 実のとおり認定した。そこで,その判断過程を以下補足して説明する。 第2 前提事実 関係証拠によれば,以下の事実が認められる。 1 福岡労働局労働基準部の事務について 厚生労働省設置法や厚生労働省組織規則等によれば,福岡労働局は,厚生 労働省の地方支分部局であり,総務部,雇用環境・均等部,労働基準部,職 業安定部が設置され,労働基準部には,監督課,賃金課,労災補償課のほか, 産業安全(鉱山における保安を除く。)に関する事務を所掌する安全課と労働 衛生に関する事務を所掌す
主文(判決文より)
被告人を懲役1年6月に処する。 この裁判が確定した日から3年間その刑の執行を猶予する。 被告人から金30万円を追徴する。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。