事件の基本情報
| 裁判所 | 福岡地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成30(ワ)358 |
| 判決日 | 2018-11-15 |
| 分類 | 民事 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及び争点に関する当事者の主張 (1) 本件建築行為が原告の権利又は法律上保護される利益を侵害するものであ るか。 (原告の主張) ア 権利又は法律上保護される利益該当性 原告は,本件建築行為により原告住宅地に付随して設置された本件設備に 日照を享受する利益を侵害された。 太陽光発電設備を設置して発電を行うことは,不動産を使用又は収益する ものであって,土地の所有権の一環ないし一内容として認められる法的利益 であるし,従来は消極的権利と理解されてきた生活利益としての伝統的な日 照権ですら所有権の一内容として認められるのであるから,本件利益が所有 権の一環として保護されないとはいえない。このような利益は,人格権とし ての側面も有する。 また,太陽光発電システムについては,再生可能エネルギー源発電業者か らの電気事業者の電力買取義務制度,太陽光発電優遇税制,補助金等の政策 的誘導により社会的に要保護性が高まっている。 イ 違法性 次の諸事情を総合すると,本件建築行為により原告が侵害された利益は, 被告が本件建築行為により得た利益よりも大きいから,本件建築行為は違法 であると評価されるべきである。 (ア) 本件建築行為により,原告の総発電量は年平均45.5パーセント,売 電量は年平均45パーセント減少したのであり,原告が被った不利益は極 めて大きい。 (イ) 被告住宅地は,1棟当たりの面積は50坪程度であるが,合計10棟 の建物及び同地内の道路が同時に造成されたのであるから,造成段階にお いて,建物や道路の配置を変更することで本件設備への被害を事前に回避 することは十分可能であった。 (ウ) 被告住宅地は,前所有者が所有していた当時は有料駐車場として利用 されていたところ,原告は,本件設備の設置に関し,被告住宅地の前所有 者に対し,将来的な同土地の利用方法及び売却可能性について問合せを行 い,その時点において,同土地の売却の予定や分譲地としての利用は考え ていない旨の回答を得た。そのため,原告としては,少なくとも太陽光発 電の固定価格買取期間である10年程度は利用方法の変更がないと判断 しており,原告において被告住宅地の建物建築の予見可能性はなかった。 (エ) 原告は,平成26年1月頃,被告住宅地の開発計画を把握し,被告に対 して,本件設備を説明の上,配慮を求めるとともに,発電量が減少した場 合には,相応の補償を要求する旨事前に明らかにしていた。また,被告が 被告住宅地の開発計画を立てた段階では,既に本件設備が設置されていた ことなど原告住宅地の状況からすれば,被告は,本件建築行為により本件 設備の相当の発電量の減少を生じさせることを予測することは十分可能 であった。 本件設備と被告住宅地の位置状況からして,被告住宅地上に建物を建築 すれば本件設備の大半が日陰と
主文(判決文より)
1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。