不正作出支払用カード電磁的記録供用,窃盗被告事件

事件の基本情報

裁判所福岡地方裁判所
事件番号平成30(わ)347
判決日2020-09-30
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び結論
(日時の記載はいずれも平成28年を指し,人名については,同姓の者がい
る場合を除き,再出時から姓のみを記す。)
罪となるべき事実のとおり,広域でほぼ同時に多額の現金が窃取されたこと,
本件犯行が,判明している限りRなる者を主犯格として行われた組織的犯行で
あること,Aが,Rの指示を受け,主犯格と実行者との間をつなぐ役割を果た
したことに争いはなく,証拠によっても認められる。
弁護人は,被告人は,RとAとの間の連絡,カードの受渡しに一部関与した
ことはあるが,本件犯行の内容を知らされていなかったのであるから,故意及
び共謀がなく,無罪である旨主張し,被告人もこれに沿う供述をする。
争点は被告人の故意と共謀の有無であり,具体的には,被告人の果たした役
割が重要なもので,その際被告人が犯行内容を認識し,共犯者らと本件犯行の
遂行について意思を通じていたかが争われている。
当裁判所は,次の理由により,被告人には故意及び共謀が認められ,罪とな
るべき事実のとおり共同正犯が成立すると判断した。
第2 前提事実
前提として,以下の事実は証拠により認められる。
1 本件犯行の概要
別表1ないし3記載のとおり,5月15日午前6時11分頃から同日午前
8時39分頃にかけて,福岡県内,長崎県内,佐賀県内及び千葉県内におい
て,多数の者ら(以下「出し子」という。)が,一斉に偽造デビットカードを
使用して,各地のコンビニエンスストアに設置された現金自動預払機から現
金を不正に引き出し,合計9590万円を窃取した。
一連の犯行に用いられた偽造デビットカードは,いずれも,実在する海外
の銀行が発行したマスターカードデビットカードの情報をホワイトカード等
に不正に印磁して偽造されたものである(以下,単に「カード」と略称する
ことがある。)。
これらのカードは,主犯格であるRが調達し,順次,仲介者や指示役を介
して,末端の出し子に分配された。
出し子は,いずれも,犯行直前までカードの使用方法を教えられておらず,
指示役から,開始の連絡を受けてから引き出しを開始すること,1回あたり
の引き出し額,1枚のカードで連続して引き出すことができる回数などを指
示されていた。
2 共謀の形成過程等
本件犯行は,次のとおり,主犯格であるRから,仲介役,指示役を介して
末端の出し子まで,順次,意思を連絡して共同して実行された。
福岡県,長崎県及び佐賀県にまたがる九州地方における犯行(別表1及び
2記載の各犯行)は,福岡にいるCがとりまとめ,その上位者としてBがい
る。
Aは,上位者とC及びBとの間に立ち,RからAへ,AからCへ,C又は
Aから,G,I,Mへと順次犯行の情報が伝えられた。C,Gらは報酬目当
ての出し子を勧誘し,Rから出し子に至るまで,順次共謀が形成された。
千葉県内での犯行(別表

主文(判決文より)

被告人を懲役12年に処する。
未決勾留日数中680日をその刑に算入する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。