事件の基本情報
| 裁判所 | 福岡地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和2(わ)374 |
| 判決日 | 2020-12-14 |
| 分類 | 民事 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
本件の争点は,判示第2の事実における殺意の有無である。 第2 判断 1 被告人の公判供述等によれば,判示第2の犯行状況は,以下のようなもので あったと認められる。 すなわち,被告人(被害者より,身長は約20cm高く,体重は約28kg重い) は,①被害者の背後からその首に腕を回して絞めようとしたが,被害者がすり抜け てしまい,悲鳴を上げたので,その口を押さえたところ,一緒に倒れてしまった, ②仰向けに倒れている被害者に跨り,膝立ちになったり胴体に座ったりしながら, その前頸部を片手で押さえ付け,さらに,手や足を動かして抵抗する被害者の両手 を,膝立ちになった被告人の脛で押さえ付けながら,被害者の首を両手で絞め付け た(以下「1回目の絞頸」ともいう),③店に客が来たので被害者から離れて対応 し,客をあしらって被害者の元に戻ると,被害者は仰向けに倒れたまま,ほとんど 動いた様子はなかったが,膝を立てようとし,目を動かしていたのを見て,④再度 被害者に跨り,膝立ちの状態で,被害者の前頸部を,両手で指先まで力を込めて絞 め付けた,被告人としては,1回目の絞頸よりも長い時間にわたって被害者の首を 絞めていたと感じており,被害者の顔色が変わり,胸の動きがなくなっても,しば らくは首を絞めるのを止めなかった(以下「2回目の絞頸」ともいう)。 被告人が,来客のために被害者から一時的に離れ,客を帰して被害者の元へ戻っ ても,被害者は,その場を離れる前と同様仰向けに倒れたままほとんど動くことが できない状態であったというのであるが,突然襲われ馬乗りの状態で首を絞められ た被害者とすれば,隙があれば,助けを求めたり逃げ出したりしたかったはずであ ろう。そうであるのに,1回目の絞頸の後,被害者は,声を出して周囲に助けを求 めることも,自力で逃げ出すこともできないほどに弱っていたのだとすると,1回 目の絞頸もかなり強い力で行われた危険性の高い行為と評価すべきである。それに もかかわらず,被告人は,身動きもできない被害者の状態を認識していながら,再 - 2 - びその首を体重をかけて両手で絞め始め,顔色が変わるなど被害者が明らかな異状 な様子を示しても止めることなく,1回目よりも長く首を絞め続けたというのであ る。圧倒的に体格の劣る被害者に対し,その抵抗を封じた上,ある程度の時間,2 度にわたり,首を絞める行為は,人を死亡させる危険性が極めて高い行為であるが, 当時の被害者の様子,被告人の態勢等を踏まえると,2回目の絞頸が人を死亡させ る危険性は,この上もなく高いと評価するのが相当である。 そして,首を絞める行為が人を死亡させる危険性が高いことは,誰にでも分かる ことで,被告人も,当然そのように認識しながら首を絞めていたと考えるのが妥当 であり,このことは,被告人が,その最中に来客の対応
主文(判決文より)
被告人を無期懲役に処する。 未決勾留日数中180日をその刑に算入する。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。