被告人甲に対する傷害致死,監禁,死体遺棄,恐喝未遂,恐喝被告事件,被告人乙に対する傷害致死,監禁,死体遺棄,恐喝被告事件

事件の基本情報

裁判所福岡地方裁判所
事件番号令和1(わ)1408
判決日2021-03-02
分類刑事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は,暴行と共謀の有無の点である。
2 暴行の有無について
(1) 令和元年9月25日の山中での暴行について
被告人甲及び己が使用していた携帯電話機のロケーション履歴に関する証
拠(甲448)や丁の証言によれば,被告人甲は,令和元年9月25日,己
と一緒にホストクラブに行った後,被告人乙が運転する自動車で己を福岡県
筑紫野市内の山中まで連れていき,その場に40分ほど滞在していたことが
認められる。また,被告人甲は,丁に対し,上記のとおり山中まで移動する
車中からの電話で,己にホストクラブの飲み代を払わされたことに興奮気味
な様子で,「今から山か林に行って焼き入れる。」などと話しており,己の
ホストクラブでの言動に関して暴力による制裁を加える目的で,己を山中に
連れて行ったと認められる。
ところで,山中での暴行の状況について,被告人甲は,「(自らが)己の
髪を引っ張った上,頬を平手で二,三回叩くなどの暴行を加えた。被告人乙
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は,付近に落ちていた木の棒を持ってきてライターであぶり,己の足の裏に
押し付けていた。」などと述べるのに対し,被告人乙は,「被告人甲は,己
に対し,腹部を蹴ったり顔を拳で殴ったり,根性焼きをした。自分にも木の
棒を探してくるように言い,その棒で己の左腕等を四,五回叩いたりもして
いた。」などと述べている。このように話が食い違っているのは,被告人両
名が互いに己を亡くならせた責任を相手になすりつけようとしていると考え
られるから,いずれの被告人の話もそのままは信用できない。山中での暴行
については,被告人甲及び被告人乙が一致して認める限度で,被告人甲が己
の髪を引っ張った上,頬を平手で二,三回叩き,被告人乙が付近に落ちてい
た木の棒を持ってきたと認めるのが相当である。
なお,被告人乙は,被告人甲に言われて木の棒を探して持ってきたことに
つき,何に使われるかも想像していなかったなどと弁解している。しかし,
被告人乙は,山中に移動する車中での被告人甲の言動等により,少なくとも
己に対し暴力による制裁を加えようとしていることは十分分かっていたはず
である。被告人乙は,己に対する暴行に加担する目的で木の棒を持ってきた
ものと認められる。
(2) バタフライナイフによる暴行について
被告人両名は,己が亡くなった後に遺体を車の後部座席に乗せた状態で移
動しつつ,己が亡くなった経緯等につき口裏合わせの相談をした。同乗して
いた○がその状況を内密に録音した内容によれば,この際,被告人甲は,「(己
甲
を)私バタフライナイフで刺した。」と発言したことが認められる(甲44
9添付の反訳書31頁)。また,被告人両名方から,己のDNA型と一致す
る血痕が付着したバタフライナイフが発見されており,このこともバタフラ
イナイフを用いた暴行が行われたこ

主文(判決文より)

被告人甲を懲役22年に,被告人乙を判示第1,第2,第6の罪につ
いて懲役15年,判示第5の罪について懲役6月に処する。
被告人甲に対し,未決勾留日数中230日をその刑に,被告人乙に対
し,未決勾留日数中150日を判示第1,第2,第6の罪の刑に,そ
れぞれ算入する。
本件公訴事実中死体遺棄の点については,被告人両名は無罪。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。