事件の基本情報
| 裁判所 | 福岡地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和1(わ)1181 |
| 判決日 | 2021-06-02 |
| 分類 | 知的財産 |
| 判決文が挙げた条文 | 著作権法2条1項9号 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
本件の争点は,次のとおりである。 判示第1の各事実について,「丙516話」及び「戊866話」の画像デー タは,Gのサーバコンピュータの記録媒体に被告人らが記録保存したものか (以下,サーバコンピュータの記録媒体にデータを記録保存する行為を「アッ プロード」ということがある。)(争点①) 判示第2の各事実について,被告人がGに各著作物を掲載する際に用いたリ バースプロキシの設定は送信可能化(著作権法2条1項9号の5イ)に当たる か(争点②) 被告人がGの運営で得た広告収入(アフィリエイト報酬)が犯罪収益(組織 的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律2条2項1号)に当たるか (争点③) - 4 - 被告人がGのアフィリエイト報酬が含まれる金銭を海外の銀行口座や第三者 名義の銀行口座に送金させた行為が,犯罪収益等を「隠匿」し,その取得につ き「事実を仮装」した行為(組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関す る法律10条1項)に当たるか(争点④) 3 当裁判所は,これらの全てを認め,「丙516話」及び「戊866話」はい ずれもアップロードされたものであり,被告人は,他人の著作物を自らのウェ ブサイトで違法に送信可能化した上,その犯罪によって得た犯罪収益等を隠匿 し,その取得につき事実を仮装したものと判断した。 理由は以下のとおりである(一部証拠を後掲する。)。 第2 G全般に関する前提事実 証拠によれば,次の事実が認められる。 1 Gの内容 Gは,多数の漫画等の著作物を掲載し,閲覧可能にしたウェブサイトであ る。 被告人は,遅くとも平成28年2月頃にGを立ち上げた。その後,被告人 の経営する飲食店の従業員であったAがGの運営に参加し,Aを介してB, Cも加担して週刊誌等のアップロードを行うようになった。 Gに掲載された漫画等は,数万件以上に及んでいた(第7回公判調書中の 被告人の供述部分)(なお,警察官が,令和2年1月に過去のウェブサイト を閲覧し得るウェブサイトを利用して,平成28年2月から平成29年10 月までにGに掲載された作品を調査した結果,重複を除き1283件が確認 された(甲356)。)。 被告人らは,Gに掲載されたいかなる作品についても,その著作権者から, ウェブサイトにこれらを掲載することの許諾を得ていない。 (甲11,220ないし324,356,359ないし361,第8回公 判調書中の証人Aの供述部分) - 5 -
主文(判決文より)
被告人を懲役3年及び罰金1000万円に処する。 未決勾留日数中400日をその懲役刑に算入する。 その罰金を完納することができないときは,2万円を1日に換算した期間 被告人を労役場に留置する。 被告人から6257万1336円を追徴する。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。