事件の基本情報
| 裁判所 | 福岡地方裁判所 小倉支部 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和2(ワ)940 |
| 判決日 | 2022-01-20 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 国家賠償法1条1項、国家賠償法4条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及び当事者の主張 ⑴ B教諭の職務行為の違法性の有無 (原告の主張)【訴p3,X1p1】 ア 高等学校における部活動は,高等学校学習指導要領に基づき,学校教育 の一環として行われるものであり,部活動を指導する教師は,部活動を行 - 2 - う生徒の安全に配慮する義務を負う。 イ 本件高校は,公益財団法人日本高等学校野球連盟(以下「高野連」とい う。)の加盟校であるところ,打撃練習では,打撃投手が投げた球を打ち 返した打者の球が打撃投手に当たる危険があることから,高野連は打撃練 習時に投手用ヘッドギアの着用を義務付けている。 さらに,本件では,打撃練習中,打撃投手と打者との間の距離を通常の 投手と打者との間の距離(18.44m)よりも短い約15mの距離にし ていたため,L字ネットを設置していても,打撃投手は打者が打ち返した 球を避けられない場合がある。 したがって,B教諭は,打撃投手を務める部員の頭部に打球が直撃して も傷害を与えないように,投手用ヘッドギアを装着させる義務を負ってい た。 ウ それにもかかわらず,本件高校には投手用ヘッドギアがなく,B教諭は, 原告に投手用ヘッドギアを装着させず,上記義務を怠った。 (被告の主張)【答p1,Y2p1,2】 ア 部活動に安全配慮義務があること,本件高校が高野連に加盟しており, 高野連が打撃練習時投手用ヘッドギア着用義務を定めていること,本件の 打撃練習は通常より距離を短くしており,打球の投手への到達時間が極め て短いこと,本件高校にはヘッドギアがなく,本件事故当日を含め,これ までの打撃練習でヘッドギアを装着したことがなかったことは認める。 イ B教諭に過失があったとする点は争う。 ⑵ 過失相殺の適否 (被告の主張)【答p2,Y2p2,3】 B教諭は,打撃練習時に,打撃投手は頭部がL字ネットの外に出ないよう にし,ネットのない部分は打者から見てボールを投げる腕だけが見えるよう な位置で投げることを指導していた。このように,L字ネット後方で適切な - 3 - 位置から投球すれば,打撃投手に打撃が直撃することはない。 本件事故が発生したのは,原告が上記指導に従わなかったからであり,仮 に安全配慮義務違反があったとしても,本件では過失相殺がなされるべきで ある。 (原告の主張)【X1p1,2】 高野連が義務付けているヘッドギアを装着していれば,本件事故はそもそ も起きなかった。さらに,L字ネットの使用方法についてB教諭は厳しく指 導していなかったこと,打球のスピードと位置関係からすると打撃投手が打 球を回避するのは困難であること,高校生である原告が部活において注意力 が少し散漫になることは通常予想されること等からして,過失相殺をするこ とは相当ではない。 ⑶ 本件事故による原告の損害 (原告の主張)【訴p4,5,X
主文(判決文より)
1 被告は,原告に対し,2261万4953円及びこれに対する令和元年8月 8日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 原告のその余の請求を棄却する。 3 訴訟費用は,これを10分し,その1を原告の負担とし,その余は被告の負 担とする。 4 この判決は,仮に執行することができる。
出典
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