事件の基本情報
| 裁判所 | 福岡地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和1(ワ)2592 |
| 判決日 | 2022-03-01 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 会社法350条、会社法429条1項、民法709条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及びこれに対する当事者の主張 1 不法行為及び任務懈怠に該当するパワーハラスメント等の有無(争点1) (原告の主張) 被告Aは,原告に対し,以下のパワーハラスメント等を行った。これらは不 法行為及び取締役としての任務懈怠に当たり,被告Aには悪意又は重過失があ った。 (1)罵声及び叱責 ア 被告Aは,被告会社の業績悪化が明らかになった平成30年6月頃から, 原告に対し,会長室に呼びつけて罵声を浴びせ,会議の度に出席者の面前で 厳しい叱責をし,原告が同年10月頃から体調不良を呈した後もこれらを続 けた。 具体的には,被告Aは,原告及び原告が本部長を兼務する営業部に対し, 各種会議の席などで,「バカ者」「無能」「会社の経営のことを考えようと しないサラリーマン」「会社の金を横領した奴より悪質」などという悪罵を 続け,その度合いは次第に激しく,執拗なものになった。 また,被告Aは,重要な取引先である株式会社Hを目の敵にして「株式会 社Hとの取引を止めるくらいの覚悟で交渉して来い」などと,実現可能性に 乏しい理不尽な要求をした。 その上,被告Aは,原告や営業副本部長であるK取締役(以下「K取締役」 という。)に対し,「お前たち,来期はないぞ」「(平成31年3月までに) 死ぬ気でやれ」「もしそれまでに(改善の)目途がつかなかったら辞めても らうぞ」「退職金も出ないぞ」などと繰り返し脅した。また,被告Aは,同 年1月21日の経営者会議において,原告とK取締役に対し,「二人を呪い 殺してやるからな」ということまで言った。 イ 被告らの主張について (ア)被告Aは,同人の言動が原告の奮起を促す目的であり,原告は被告会社 の危機的状況を招いたから強い言葉で叱責等をされてもやむを得ないと 主張する。 (イ)しかし,被告Aの発言は,下位者の人格などを全く無視してひたすら悪 罵するもので,遠慮のない叱責等という性質のものではない。 (ウ)また,原告は,I株式会社からの株式会社Hの四国店舗への商品供給を 終了するとの申出についてこれを平成29年10月9日の日報で被告A に報告しており,これに対し被告Aは「うちがやるんだろ」と述べた。加 えて,I株式会社は採算が取れないことを理由に株式会社Hの四国及び関 西地区の各店舗への供給事業から撤退したいと申し出たところ,株式会社 Hとの取引は被告会社において重要な位置を占め,四国及び関西地区の取 引のみを行わないことはできなかった。そのため,被告会社は,自ら株式 会社Hの四国及び関西地区の店舗へ商品を供給せざるを得なかった。原告 はこれらについて逐一経営会議で報告しており,被告会社が商品供給を引 き受けるという方針は,被告Aをはじめとする役員の総意で決したもので あった。 被告会社が株式会社Hの四国及び関西地区への商品供給を引き受ける まで
主文(判決文より)
1 被告らは,原告に対し,連帯して1045万円及びうち950万円に対する 令和元年8月30日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 原告のその余の請求をいずれも棄却する。 3 訴訟費用は,これを2分し,その1を原告の,その余を被告らの各負担とす る。 4 この判決は,第1項に限り,仮に執行することができる。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。