金融商品取引法違反被告事件

事件の基本情報

裁判所福岡地方裁判所
事件番号令和5(わ)1358
判決日2024-09-27
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は、①Aらによる本件サービスの提供が、金融商品取引
法上の「投資運用業(同法28条4項1号、2条8項12号ロ)」に該当すると認
められるか(争点①)、②被告人に故意及び共謀が認められるか(争点②)である。
当裁判所は、①Aらは、自動売買システムを稼働するために必要な手続や設定等
を代行してFXの自動取引ができるようにシステムを構築し、投資判断に関わるシ
ステムの初期設定やオンオフ操作のタイミングに関する判断までも行うなどして、
システムを管理することにより、FX取引に関して素人同然である顧客らから、投
資判断を一任されるとともに、投資を行うために必要な権限を委任されたことによ
り投資一任契約に基づいて顧客らの金銭を運用していたと認められるから、Aらに
よる一連の行為は投資運用業に該当する、②Aらが顧客らに本件サービスを提供す
るようになった発端は、被告人がB及びCにその旨指示したことにあり、被告人は
後述するIB報酬の分配も受けるなどして本件サービスの内容を詳しく知り得る
立場にあった上、システムのオンオフ操作等をCが顧客のために行っていた可能性
を認識していたことなどから、被告人には故意及び共謀が認められると判断した。
以下、その理由を詳述する。
第2 投資運用業に該当するか(争点①)
1 前提事実
関係証拠によれば、次の事実が認められ、弁護人も積極的には争っていない。
⑴ 本件サービスの概要
本件サービスは、Aらが顧客らに対して、「V」という名称の自動売買システム
(以下「本件システム」という。)を販売し、Aらが必要な手続や設定等を代行し、
本件システムが稼働することによってFX取引が自動的に実行されるという内容
である。本件システムは、自動売買システムの販売提供を業とするG社が開発した
ソフトウェアであり、個別のFX取引の新規注文や決済注文等の内容や時期につい
て、プログラムが自動的に判断して実行する機能を有する(なお、この種のソフト
ウェアのことを「EA(Expert Advisor)ファイル」という。)。
⑵ 顧客に対する説明の内容
Aらは、知人の紹介や説明会の開催等を通じて幅広く本件サービスの利用を募っ
ていたが、本件公訴事実に係る顧客らは、FX取引の経験が皆無であるか、多少の
経験はあっても知識が浅いなど、いずれもFX取引に関しては素人同然であった。
Aらは、顧客らに対し、本件システムがFX取引の判断を機械的にするため、顧客
らの側で投資判断をする必要はないという旨や、本件システムを稼働するために必
要な手続や設定等はAらの側で代行するという旨の説明をしていた。説明を受けた
顧客らは、本件システムの購入代金を支払った上で、身分証明書等の必要な書類を
Aらに預け、FX取引の開始に必要な手続や設定等の代行を依頼した。
⑶ 本件システムが稼

主文(判決文より)

被告人を懲役1年及び罰金200万円に処する。
未決勾留日数中150日をその懲役刑に算入する。
その罰金を完納することができないときは、1万円を1日に換算した期間
被告人を労役場に留置する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。