事件の基本情報
| 裁判所 | 福岡地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和4(ワ)2756 |
| 判決日 | 2025-01-14 |
| 分類 | 民事 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点 本件においては、主に亡Aの本件疾病の発症及び死亡に関する被告の安全配 慮義務違反の有無が争われているが、その判断過程の順に、⑴亡Aの時間外勤 務時間数(量的過重性)、⑵亡Aの時間外勤務時間数以外の負荷要因(質的過重 性)、⑶被告が基金の公務災害認定に反する主張をすることが許されるか、⑷被 告が亡Aの心身の健康を損なわせないために必要な措置を講じていたか、(被 告の安全配慮義務違反が認められた場合の)⑸原告の損害額が争点として挙げ られる。 4 争点に関する当事者の主張 ⑴ 争点⑴(亡Aの時間外勤務時間数〔量的過重性〕)について (原告の主張) ア 亡Aの職場での時間外勤務時間数は、亡Aが夏季休暇明け以降、妊娠し た6年3組の女性教諭の業務のサポート、修学旅行の準備、教育実習生の 指導、PTA主催のバザーの準備等が重なったことにより、基金の認定し た本件疾病発症前1週間につき32時間、同発症前30日間につき73時 間という時間数を大きく上回るとみるべきである。 イ 亡Aの自宅での時間外勤務時間数は、亡Aが夏季休暇明け以降、ほぼ毎 日自宅において、朝早起きしたり、午後10時頃から午前0時、ときには 午前1時、2時まで就寝せずに持ち帰り作業を行っていたことから、基金 の認定した本件疾病発症前30日間につき29時間という時間数を大きく 上回るとみるべきである。 (被告の主張) ア 亡Aの職場での時間外勤務時間数は、基金の認定した本件疾病発症前1 週間につき32時間、同発症前30日間につき73時間という時間数を大 きく下回るとみるべきである。 イ 亡Aの自宅での時間外勤務時間数は、具体的な成果物やパソコン使用の 痕跡等が残らないような作業が恒常的に発生していたとは考え難いから、 基金が具体的な成果物の存在する限度で緩やかに認定した本件疾病発症前 30日間につき29時間という時間数を大きく下回るとみるべきである。 ⑵ 争点⑵(時間外勤務時間数以外の負荷要因〔質的過重性〕)について (原告の主張) ア 亡Aは、指導に困難を伴う児童が複数名在籍していた6年1組の担任に 加え、一般的に転入したばかりの教諭には困難で兼務させるべきでない学 年主任及び生徒指導主任を兼務させられていた。 イ また、亡Aは、校長、教頭及び主幹から三段階で過度に作成文書をチェ ックされて修正を余儀なくされていた上、主幹から際限なく職務を依頼さ れ、時間的・精神的余裕を失っていった。 ウ さらに、亡Aは、夏季休暇明け以降、妊娠した6年3組の女性教諭の業 務のサポート、修学旅行の準備、教育実習生の指導、PTA主催のバザー の準備に加え、6年1組の児童の万引き行為への対応や保護者参観授業の 準備も重なったことにより、それまで以上に職務負担が増大していき、修 学旅行のしおりの作成すらままならなくなった。
主文(判決文より)
1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。