事件の基本情報
| 裁判所 | 福岡地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和6(わ)153 |
| 判決日 | 2025-03-07 |
| 分類 | 民事 |
| 判決文が挙げた条文 | 刑法190条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
本件の争点 本件において、被告人が、判示の日時場所において、自己が出産した男児(以 下「本件男児」という。)の死体をごみ箱内に入れたことに争いはない。本件の争 点は、かかる被告人の行為が、死体遺棄罪における「遺棄」に該当するか否か、 被告人に同罪の故意が認められるか否かである。当裁判所は、判示のとおり、被 告人の行為が「遺棄」に該当し、かつ被告人に故意も認められると判断したから、 以下その理由を補足して説明する。 2 認定事実 関係証拠によれば、以下の事実が認められる。 ⑴ 被告人は、令和5年7月頃、技能実習生としてベトナムから来日し、福岡市 内の会社で働き始め、同年11月頃から職場の同僚であったAと交際を始めた。 ⑵ 被告人は、同年12月頃、元交際相手との子を妊娠していることに気付いた。 しかし、被告人は、妊娠の事実が会社や技能実習生の管理団体に発覚すると、 ベトナムに帰国させられてしまうかもしれないことや、Aに元交際相手の子を 妊娠していると知られると、Aに別れを告げられてしまうかもしれないことを おそれ、妊娠していることを周囲に隠し続け、産婦人科を受診することもなか った。 また、被告人は、職場の同僚の女性と会社の寮で生活していたが、女性の方 が妊娠に気付きやすいかもしれないなどと考え、その頃から主としてA方で寝 泊まりするようになった。なお、A方は、いわゆるシェアハウスで、職場の同 僚であるB(男性。)も居住していた。 ⑶ 被告人は、令和6年2月2日、午前7時頃に出勤したが、午前10時頃に腹 痛を訴えて会社を早退し、A方に帰宅した。 被告人は、同日昼頃、A方トイレ内において、本件男児を出産したが、死産 であった。被告人は、キッチンに移動し、はさみでへその緒を切断するなどし た後、本件男児の死体をビニール袋(白色のレジ袋)に入れた。 A方キッチン横には、ごみ箱(幅33~39cm、奥行26cm、高さ52 cm、角型。以下「本件ごみ箱」という。)があり、そこには、もともと中程ま で生ごみ等の可燃ごみが入っていたところ、被告人は、その生ごみ等の上に本 件男児の死体を置き、さらにその上から本件ごみ箱内にあったケーキの紙箱 (以下「本件紙箱」という。)を被せた(以下、これを「本件行為」という。)。 本件紙箱は、本件ごみ箱の内寸にちょうど合う大きさであり、本件紙箱を被 せたことにより、本件ごみ箱をのぞき込んでも本件紙箱より下の内容物は見え ない状態になった。 ⑷ その後、被告人は、A方リビングで横になって休んでいたところ、同日午後 4時頃、Aが被告人の体調を心配して会社を早退し、A方に帰宅した。Aは、 被告人が大量に出血してひどく衰弱しており、床などが血まみれになっている 状況を見て、その理由を被告人に尋ねたが、被告人は、帰宅中に交通事故に遭 ったなどと説明し、本
主文(判決文より)
被告人を懲役1年6月に処する。 未決勾留日数中60日をその刑に算入する。 この裁判が確定した日から3年間その刑の執行を猶予する。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。