川崎重工業配転拒否

事件の基本情報

裁判所神戸地方裁判所
事件番号昭和58(ワ)850等
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

主文(判決文より)

一 原告の本訴請求を棄却する。
二 原告は被告に対し、金六〇五万〇六六四円及び別紙仮払金明細書記載の各金員
に対する各仮払日の翌日から支払ずみまで年六分の割合による金員を支払え。
三 訴訟費用は本訴、反訴とも原告の負担とする。
四 この判決は第二項に限り、仮に執行することができる。
事 実
第一 当事者の求めた裁判
(本訴事件)
一 請求の趣旨
1 原告が被告の従業員たる地位を有することを確認する。
2 被告は原告に対し金六三七万一四二六円及び昭和五八年七月二六日から平成元
年二月一三日まで毎月二五日限り金一〇万七五二〇円の割合による金員を支払え。
3 訴訟費用は被告の負担とする。
4 第2項につき仮執行宣言
二 請求の趣旨に対する答弁
1 主文第一項と同旨
2 訴訟費用は原告の負担とする。
(反訴事件)
一 請求の趣旨
1 主文第二項と同旨
2 訴訟費用は原告の負担とする。
3 仮執行宣言
二 請求の趣旨に対する答弁
1 被告の反訴請求を棄却する。
2 訴訟費用は被告の負担とする。
第二 当事者の主張
(本訴事件)
一 請求原因
1 被告(以下「会社ともいう。)は神戸市に本店を置き、全国に工場一七か所、
従業員二万五二九九名(昭和五八年三月末現在)を擁し、主として船舶、航空機、
車両及び各種機械等の製造販売を目的とする株式会社であり、原告は昭和四九年四
月被告に雇用され、船舶事業本部企画室管理部電算企画課に所属し、会社神戸工場
で主として電算端末機のオペレーターの業務に従事してきたものである。
2 被告は昭和五三年六月一二日原告に対し、同月一六日付で航空機事業部(岐阜
工場)生産技術部プロジェクト計画課へ配転する旨の命令(以下「本件配転命令」
という。)をし、同年八月一七日、原告が右配転命令に応じなかったことが会社就
業規則一二三条一項三号の「職務上の指示・命令に従わず、職場の秩序をみだし、
またはみだそうとしたとき」の懲戒解雇事由に該当するとして、同規則二四条四号
の通常解雇の規定(「懲戒解雇に相当する事由があるとき」)を適用し、解雇の意
思表示(以下「本件解雇」という。)をした。
3 本件解雇に至る経過は次のとおりである。
(一)原告は昭和は昭和四九年四月会社入社以来真面目に業務に従事し、被告から
勤務成績が「普通もしくはそれより上」と評価されていた。そして、同五三年五月
三日川崎重工健康保険組合に勤務するaと婚約し、同年一一月二六日に挙式するこ
とを予定し、結婚後は神戸を生活の本拠として夫婦共働きをし、将来は田舎(徳
島)の母を引き取って扶養することなどの生活設計を立てていた。
(二)被告は同年五月一六日、川崎重工労働組合(以下「組合」という。)との間
で、神戸造船事業部造船設計部及び造船工作部から二一名、坂出造船事業部造船設
計部及び造船工作部から二四名、計四五名の従業員を航空機事業部(岐阜工場)生
産技術部及び工作部へ、同年六月一日と同月一六日の二回にわけて配転する旨の協
定を結んだが、右協定締結前の同年五月初旬から対象者に対する配転の内示及び個
別説得を開始した。原告の所属する企画室管理部電算企画課からは当初、b及びc
の二名が配転の対象者として人選され、右内示及び説得が行なわれ、bは配転に応
じたが、cが配転を断り退職を申し出たため、同人の後釜として原告が同年五月一
八日配転の内示を受けた。原告はd電算企画課長に前記の事情を説明し配転に応じ
られない旨回答したが、会社はd課長を初め、同課e係長、勤労課のf課長、g係
員、h管理部長らが、数名がかりで連日のように、配転に応じなければ解雇するな
どと脅迫し、あるいは原告の婚約者も喜んで岐阜に行くと云っている旨の虚偽の事
実を告げるなどして説得を繰り返し、挙句のはては女子従業員を使って婚約者を説
得しようと画策し、神戸周辺の工場(兵庫工場、明石工場、西神戸工場など)なら
配転に応じる旨の原告の回答をも無視し続け、同年六月一六日には原告のタイムカ
ードを引き上げ、仕事も取り上げるなどして、職場で原告を孤立させる措置をとっ
たが、原告が自ら退職の途を選ばないとみて、同年八月一七日前記解雇の意思表示
を行ったものである。
4 しかし、本件解雇は次の

出典

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