事件の基本情報

裁判所神戸地方裁判所
事件番号平成21(わ)1123
判決日2010-09-01
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
検察官は,被告人が,当時の妻A(以下「妻」という。)及び長女B(以下
「子」という。)に対する殺意をもって自宅に放火をしたと主張し,弁護人は,
自宅の火災は被告人による失火によるものか,そうでなければ第三者による放
火であるとしか考えられないと主張するところ,裁判所は,被告人が,未必的
な殺意をもって,自宅に放火をしたとの事実が認められると判断したので,そ
の理由を説明する。
第2 放火事件について
以下のとおりの理由から,被告人が,自宅に放火したという事実が認められ
ると判断した。
1 被告人には自宅に放火する機会があったこと
(1) 出火の時間について
検証調書(甲17)及び兵庫県警察本部刑事部科学捜査研究所職員の証
人Cの供述等から,出火した場所は,1階から2階に通じる階段(以下
「本件階段」という。)の下部付近,2階リビングルーム南側にあったソ
ファー,3階寝室にあるベッドの敷マット付近の3か所であり,いずれも
火の気がない場所であったと認められる。
ところで,C証人は,3階廊下の煙感知式火災警報器が鳴ったのは,2
階で1番大きな可燃物であるリビングルーム南側のソファーに火がついて
2階が火災となり,その火災によって生じた煙が3階廊下にたちこめ,そ
れを感知したからであり,上記ソファーに火がついてから上記火災警報器
が作動するまでには,5分から9分かかると証言しているが,この証言は,
証人の持つ専門的な知識や火災現場に多数回行ったという経験に基づく合
理的な内容であり,信用できる。
そうすると,上記火災警報器等の吹鳴で火災に気付いた妻が,その約1
分後の午前6時33分51秒に助けを求める電話をかけていることから逆
算し,午前6時23分ころから午前6時27分ころまでの間に,2階の上
記ソファーに火がついたと考えることができる。
そして,妻が火災に気付いた午前6時32分ころの時点では,3階の子
供部屋から階段では逃げ出せないほどに煙が立ちこめていたというのであ
るから,2階の上記ソファーが燃え出してから3階廊下の火災警報器が吹
鳴するまでの時間を考慮すると,午前6時30分よりも後の時点で,上記
ソファーから出火したとは考えられず,他の2か所からも出火しているこ
とも考えに入れると,被告人の自宅での出火時間は,午前6時20分ころ
から午前6時30分ころまでの間であると認めるのが相当である。
(2) 被告人が自宅を出た時間について
被告人の自宅から自転車で15秒から30秒程度の場所にある近隣マン
ションの防犯ビデオには,午前6時30分54秒に被告人と思われる人物
が撮影されており,また,被告人の自宅から自転車で少なくとも8分はか
かるコンビニエンスストアの防犯ビデオにも,午前6時39分22秒に入
店してきた被告人が撮影されている。
そして,自宅を出た被

主文(判決文より)

被告人を懲役6年に処する。
未決勾留日数中200日をその刑に算入する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。