損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所神戸地方裁判所 姫路支部
事件番号平成21(ワ)278
判決日2010-11-17
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
(1) 被告会社の責任(争点1)
(原告らの主張)
ア 本件こんにゃくゼリーの欠陥
Cのような幼児がこんにゃくゼリーを摂取することは通常予想される使
用形態であるところ,本件こんにゃくゼリーは,以下のように,当該製造
物が通常有すべき安全性を欠いており,致命的な欠陥がある。
(ア) 設計上の欠陥
a こんにゃくゼリーは,製品の外形が「蒟蒻」とは全く異なるもので
あり,触感及び食感も「蒟蒻」を想起するものではなく,あくまでも
「ゼリー」のうちの一種類であるとの認識が一般的であり,一般消費
者は,あくまでもゼリーと同様に柔らかく口の中で容易につぶせる食
品であると認識して購入して口にすることになり,当然のことながら,
こんにゃくゼリーが口蓋でつぶすことができず,そのまま摂取された
時の形態を変形するだけで咽頭に移送され,窒息に至る可能性がある
ことなど,予想していない。
この点,餅やパン等は,小さくちぎって口に入れ,よく噛んで食べ
なければ喉に詰まる危険性があるという前提で注意しながら食べるが,
こんにゃくゼリーはそのような点にまで意を払わずに自然に口蓋でつ
ぶれて溶けてしまうものと考えて口に入れて食べるのであり,餅やパ
ンのような危険性をそもそも認識できないのであって,これらとは違
った特異な危険性を有する製品なのである。
b そして,本件こんにゃくゼリーのミニカップ容器は,同容器に収ま
っているものを上から落とし込むような方法で食べたり,勢いよく吸
い込んだりして食べることが容易に想定可能な形態になっており,容
器をつまんで押し出し吸って食べる際に,手先のコントロールがつき
にくく,咀嚼力,嚥下力の低い幼児,高齢者は直接喉に詰まらせる危
険が高い(この点,本件こんにゃくゼリーのような大きさで,本件こ
んにゃくゼリーのような形態のゼリーを食べるとき,わざわざスプー
ンやナイフを用いて小さく切って食べる消費者がどれほどいるのだろ
うか。)。
c 加えて,こんにゃくゼリーには弾力性があり,口腔や咽頭の形態に
応じてその形態を容易に変化させる上に,硬いため,口蓋や歯でつぶ
したり噛み切ろうとしてもゼリーが逃げてしまい,気道に詰まらない
大きさにまで小さくできないという特徴があり,さらに表面がつるつ
るとしているため,咽頭相が嚥下の状態に整っていないうちにのどに
すっと急速に入ってしまい,弁がその存在を感知する暇がない状態で
気道に入り込み,誤嚥を引き起こす。しかも,一旦,気道を塞いでし
まったこんにゃくゼリーは,その弾力性と表面の滑らかさのために除
去しにくいのであり,そのため,重大な事故を招来させやすいのであ
る。
そして,窒息した場合,医学的見地からは,3分で呼吸困難,痙攣
を起こし,4分で無呼吸,5分で呼吸が停止し死に至るとされ,一旦
詰まると,救出され

主文(判決文より)

1 原告らの請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告らの負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。