事件の基本情報
| 裁判所 | 神戸地方裁判所 姫路支部 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成21(ワ)555 |
| 判決日 | 2011-02-23 |
| 分類 | 労働 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点 (1) 原告Aら4名・被告間の労働契約の成否(争点1) (原告Aら4名の主張) ア 被告による「採用への関与」(事前面接)による,同社との間の労働契 約の成立 最高裁判所平成21年12月18日第二小法廷判決・民集63巻10号 2754頁(以下「松下PDP事件判決」という。)は,発注元が請負業 者による採用に関与していたとは認められないことを,発注元との間の労 働契約が成立したとは認められないことの根拠の一つとしているが,この ことは逆に,「採用への関与」が認められた場合には,当初から,黙示の 労働契約の成立が認定され得ることを示唆したものと解される。 本件では,姫路工場長(当時)であったEらが,原告Aら4名につき, 工場見学の際に面接をし,油の臭いを嫌わずに仕事ができるという,被告 が予定した作業に適応できる能力を持つことを確認して採用を決定し,そ れと同時に,Sは,既に被告との間で締結していた本件出向協定,本件業 務委託契約ないし本件派遣契約に基づき,原告Aら4名を労働者として被 告に提供することを最終的に確定し,原告Aら4名は,上記面接後に姫路 工場での就労を開始したのであるから,被告が,原告Aら4名の採用に関 与していることは明らかである。 そして,事前面接が実施され派遣先での就労が実現した場合,同面接の 時点では,派遣元・派遣労働者間で雇用契約が締結されていない以上,派 遣先を含めた三者の関係を労働者派遣の概念で説明することはできず,派 遣元の行ったことは,法的にも私的な職業紹介であると評価するしかない から,労働契約は,派遣元のあっせんを受けて,派遣先・派遣労働者間に, 事前面接の段階で黙示に成立したと理解せざるを得ない。 したがって,事前面接が行われた本件では,原告Aら4名には,被告と の間で,黙示の労働契約が成立する。 イ 偽装出向下での労働契約の成立 ところで,本件出向協定によれば,出向とは在籍出向のことであること が明示されているところ,在籍型出向については,出向労働者は,出向元 事業主との間に雇用契約関係があるだけではなく,出向元事業主・出向先 事業主間の出向契約により,出向労働者を出向先事業主に雇用させること を約して行われるから,労働者派遣には該当しない。もっとも,その形態 は,労働者供給に該当するので,その在籍型出向が,①労働者を離職させ るのではなく,関係会社において雇用機会を確保する,②経営指導,技術 指導の実施,③職業能力開発の一環として行う,④企業グループ内の人事 交流の一環として行う等の目的を有しない場合は,それは業として行われ る出向で,しかも労働者派遣ではないから,違法な労働者供給であり職業 安定法44条違反を構成するところ,被告が本件出向協定に基づき実施し
主文(判決文より)
1 被告は,原告ら各自に対し,各50万円及びこれに対する平成21年1 0月1日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 原告らのその余の請求をいずれも棄却する。 3 訴訟費用は,これを5分し,その4を原告らの負担とし,その余は被告 の負担とする。 4 この判決は,第1項に限り,仮に執行することができる。
出典
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