業務上過失致死傷

事件の基本情報

裁判所神戸地方裁判所
事件番号平成21(わ)695
判決日2012-01-11
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

争点(判決文より)

本件の争点は,被告人が,平成8年12月ころから平成10年6月26日までの
間(以下,「検察官過失主張期間」という。),自己が統括する安全対策室等の職
員に対し,JR西日本管内の曲線の中から本件曲線を個別に指定し,本件曲線にA
TSを整備するよう指示すべき注意義務があったのにこれを怠ったという過失があ
るか否かである。関係証拠上,被告人が上記の指示をしていなかったことは明らか
であり,過失の成否は上記注意義務の存否に帰着する。
第2章 前提となる事実
本件の経緯について,関係証拠により認められる事実は,次のとおりである。
(本件における鉄道用語の意味は,別紙鉄道用語一覧表のとおりであり,国鉄の分
割民営化により発足した鉄道事業者については,JR西日本のように「JR」を冠
して特定する。なお,以下で「曲線」というときは,公訴事実と同様に分岐内曲線
及びその前後の曲線を含まない。また,括弧内に認定事実に関する主要な証拠を示
した。甲,乙に続く番号は,証拠等関係カード甲,乙における検察官請求証拠の番
号,弁に続く番号は,証拠等関係カード(書)における弁護人請求証拠の番号であ
る。)。
第1 JR西日本における被告人の職務及び組織等
1 被告人の職務
被告人は,昭和41年4月に国鉄の技術系職員として採用され,運転系統を中
心とした職務に就き,昭和62年4月にJR西日本が発足した際に新幹線運行本部
運輸部長となり,その後,昭和63年10月に鉄道本部運行管理部長,平成3年6
月にJR西日本福岡支社長,平成5年4月20日に鉄道本部副本部長兼安全対策室
長となり,平成8年6月20日から鉄道本部長となるとともに,常務取締役として
「安全問題に関すること」を分担することとされ,社内の安全対策委員会の委員長
にも就任した。被告人は,平成9年6月27日から安全対策室長を兼務したが,平
成10年6月26日,JR西日本を退職してこれらの役職を退いた。この間の平成
9年3月に開業したJR東西線については,被告人は開業準備総合対策本部長等を
務めていた。
鉄道事業法施行規則76条(平成18年7月14日国土交通省令第78号による
改正前のもの)は,「鉄道事業者は,鉄道施設及び車両並びに列車の運行の安全の
確保に関する技術上の事項を統括管理させるため,鉄道主任技術者を選任しなけれ
ばならない。」と定めていたところ,被告人は,平成8年6月1日から平成10年

主文(判決文より)

被告人は無罪。

出典

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