業務上横領

事件の基本情報

裁判所神戸地方裁判所
事件番号平成25(わ)953
判決日2014-09-02
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
主位的訴因である業務上横領(平成25年11月15日付け起訴状記載公訴事
実)について,被告人は,亡 A 名義の預金を払い戻して被告人名義の口座に入金
した事実は認めるが,自己の用途に費消する目的はなかったと述べ,弁護人も,
これに沿って,被告人名義の口座への入金は,自分のものとする意思で行ったも
のではないから,被告人に不法領得の意思はなく,また,被告人の口座の残高が
入金額を下回ることになったとしても,被告人は補填の意思も能力もあったから,
この点でも被告人に不法領得の意思はないので,いずれにしても,被告人は無罪
であると主張している。
以上のとおり,本件では,被告人が自己名義の口座に亡 A の預金を振込入金し
た行為が不法領得の意思に基づくものか否かが争点である。
第2 判断
1 事実経過等
関係証拠によって認められる事実経過は以下のとおりである。
被告人と亡 A との関係等
被告人は平成14年に司法書士に登録し,神戸市a区内に事務所を開業していた
が,A(昭和●●年●●月●●日生)と平成17年9月6日任意後見契約,見守り
契約及び財産管理等委任契約を締結し,同人の財産管理の委任を受けていたが,同
日に作成した同人の遺言公正証書では,被告人が遺言執行者として指定されていた
(甲16)。A は平成19年2月6日死亡し(甲17),被告人が前記公正証書遺言
に基づき,遺言執行者となった。
F 銀行の亡 A 名義の預金口座の預金について
相続開始時に,A には F 銀行の2支店に次の各預金口座(以下,「本件亡 A 預金
口座」という。)があった(甲2,6)。
J 支店 口座番号●●●●●●●
L 支店 口座番号■■■■■■
被告人は,平成19年9月6日,F 銀行 J 支店に対し,亡 A の遺言執行者として,
亡 A の相続関係書類とともに「相続に関する依頼書」「払戻請求書」「振込依頼書」
各2通を提出して,同支店と L 支店の本件亡 A 預金口座の預金の払戻しと,払戻金
全額の同行 M 営業部の被告人名義の預金口座(口座番号▲▲▲▲▲▲。以下「本件
被告人口座」という。)に振込みを依頼する手続を行い,同行内での相続関係の確認
手続を経て,本件亡 A 預金口座の預金のうち,J 支店の払戻金737万0349円
は,同月14日付けで,L 支店の払戻金16万7052円は,同月18日付けで,
それぞれ本件被告人口座に振込送金された(甲1,2~4,6~8,証人 B)。(以
下,本件被告人口座への前記払戻金の振込送金を総称して「本件入金」ということ
もある。)
ところで,本件亡 A 預金口座を解約し,払戻金を本件被告人口座に振込送金した
経緯について,被告人は,次のように供述して,払戻金の振込先が本件被告人口座
になったのは偶然であるとし,後述するように,本件入金につい

主文(判決文より)

被告人を懲役2年6月に処する。
この裁判確定の日から3年間その刑の執行を猶予する。
訴訟費用は被告人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。