事件の基本情報
| 裁判所 | 神戸地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成25(わ)612 |
| 判決日 | 2014-12-18 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 刑事訴訟法181条1項、刑法21条、刑法205条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点に対する判断】 【罪となるべき事実】のとおり,被告人が被害児をビニール袋(以下「本件ビニ ール袋」という。)に入れてその袋内に閉じ込め,その後,短時間のうちに被害児 が死亡したことについては,当事者間に争いがなく,証拠上も明らかである。その 上で,検察官は,被告人の被害児を本件ビニール袋に閉じ込める行為は暴行に当た り,その行為によって被害児は窒息死したのであるから傷害致死罪が成立すると主 張するのに対し,弁護人は,①被告人の行為は暴行には当たらない,②被害児の死 因及び因果関係は不明である,③被告人の行為は親の子に対する正当な懲戒権の行 使といえるから違法性が否定される,などとして,傷害致死罪は成立しないと主張 する。 当裁判所は,以下の理由により,①被告人の被害児に対する行為は暴行に当たる, ②被害児の死因は窒息であり,被告人の行為と死亡結果との間の因果関係も認めら れる,③被告人の行為は親の子に対する正当な懲戒権の行使には当たらない,と判 断し,傷害致死罪の成立を肯定した。 1 暴行該当性 被告人の行為は,1歳11か月の被害児を容量45リットルの本件ビニール袋に入れ て,その口を結んで同袋内に閉じ込めるというものである。その際,同袋内に空気が入 っていたとしても,容量や被害児の体積などを考えると,その空気の量は多いものでは ないことからすれば,比較的短時間のうちに酸素が不足するか,または,被害児が息を 吸う際にビニール袋の内側が鼻と口を塞いで呼吸ができなくなるという事態が生じ,被 害児が窒息する危険性が高いことは,経験則上明らかである。 よって,被告人の行為は,人に対する不法な有形力の行使といえるのであって,暴行 に当たる。 弁護人は,掃除の間だけ被害児を動き回らせないようにするためにした行為が暴行に 当たるとするのは疑問であると主張する。しかし,被告人は,上記のような行為を意識 的に行っていたばかりでなく,被告人自身,被害児に本件ビニール袋を被せる際,なる べく空気が入るようにしたと述べていることからすれば,当時,自己の行為の危険性を 全く理解していなかったとは考え難い。そうすると,被告人の行為は,その客観的な危 険性はもちろんのこと,主観的な面においても,暴行として欠けるところはないという べきであって,被害児を袋に入れた動機や目的は,上記判断に影響しない。よって,弁 護人の主張は採用できない。 2 死因及び因果関係 被害児の司法解剖を実施したB医師の証言によれば,解剖の結果のみからでは,被害 児が急死したことは分かるものの,死因は特定できなかったことが認められる。しかし, 被告人は,被害児を本件ビニール袋内に入れ,袋の口を二重に結んで同児を閉じ込めた 上,袋ごと玄関付近に運んだ後,20分くらいは掃除をし,その後,被害児を置いた所 に行き,被害
主文(判決文より)
被告人を懲役4年に処する。 未決勾留日数中370日をその刑に算入する。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。