爆発物取締罰則違反,建造物損壊

事件の基本情報

裁判所神戸地方裁判所
事件番号平成27(わ)881
判決日2016-05-17
分類民事
判決種別判決
判決文が挙げた条文刑法260条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は,被告人が犯人かということである。
第2 判断
1 Hは,平成22年11月1日の早朝,被告人に電話で呼び出され,「E組
の本部事務所に手りゅう弾を投げてきた」と言われたと証言する。
このような印象深い出来事について,聞き間違いや記憶違いということ
は考えにくい。加えて,Hが証言する被告人の発言は,単に手りゅう弾を
投げてきたというだけではなく,それに関連してB会の幹部構成員と事後
処理について会話をしたといったことを含む詳細なものであって,聞き間
違いや記憶違いの可能性はないといえる。
そうすると,仮にHの証言が真実に反するものであるとすれば,あえて
嘘の証言をしているということになる。
しかし,Hは,被告人と親しく,一緒に仕事をすることもあり,被告人
がE組の事務所に出向いた時にはこれに同行し,その後もF組の組長と連
絡を取るために尽力するなど,被告人の行動に協力していたし,本件犯行
の後,別件の覚せい剤事犯で指名手配中の被告人のために隠れ家となる住
居を提供するなど,被告人と極めて良好な関係にあった。そのような両者
の関係が,その後変化したことをうかがわせる事情はない。したがって,
Hが被告人を罪に陥れる嘘の証言をする理由は考えられない。
もっとも,本件の真犯人など被告人が犯人とされることで得をする者や,
被告人を排除したいと考える者が,Hを買収したり脅迫したりして嘘の証
言をさせている可能性が全くないわけではない。証拠によれば,被告人は,
平成27年3月,暴力団I会J一家の組員に対し,同組員が本件に関与し
ていることをほのめかし,暗に被告人の要求を拒めばそのことを暴露する
意思を示して金銭の支払いを求める脅迫文書を送っていることが認められ
るから,上記の組員やその関係者が被告人を排除しようとしてHを買収す
るなどしたという可能性も一応考えられる。しかし,Hが被告人の犯行告
白を初めて供述したのは,本件から5年近くも経った後,別の事件に関し
て警察官の任意の取調べを受けた際,本件犯行の日の早朝における被告人
との通話記録を見せられ,通話の趣旨を質問された時である。このように,
本件から長い時間が経過し,捜査が進展していると考える理由がない状況
で,Hが別件について取調べを受け,その際に本件に質問が及ぶことを予
見してHを買収したり脅迫したりするということは考えにくい。また,被
告人を排除するためにわざわざHを買収するなどして偽証させ,罪に陥れ
るというのは,暴力団のやり方としてあまりに迂遠である。したがって,
Hが買収されるなどして嘘の証言をしている可能性はほとんどないといえ
る。
加えて,Hの証言は合理的であり,不自然なところはない。被告人は,
本件犯行当日の朝5時頃という早朝に,電話でHを呼び出し,その際,や
りかけの仕事の報酬として30

主文(判決文より)

被告人を懲役11年に処する。
未決勾留日数中170日をその刑に算入する。
訴訟費用は被告人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。