停職処分取消

事件の基本情報

裁判所神戸地方裁判所
事件番号平成27(行ウ)31
判決日2016-11-24
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
⑴ 行為②に関する理由提示の不備の有無
ア 被告の主張
原告のような単純労務職員に対し懲戒処分を行う場合,処分説明書の交付は地公
5 法によっても懲戒条例によっても義務づけられていない(基本的事実関係⑴・⑵参
照)。懲戒条例2条が要求している書面は辞令のことであり,処分説明書ではない。
ただし,処分行政庁は地公法49条1項の趣旨を考慮し,単純労務職員に対しても
処分説明書を交付している。
本件処分における処分説明書が行為②につき被害者を限定しない記載となってい
10 るのは,性的言動による被害という事案の性質上,被害者に不利益が及ぶことを避
けるためである。また原告が行った不適切な言動が長期かつ多岐にわたっていたた
め,包括的な表現を選択している。
本件処分において直接の対象となった非違行為は行為①である。行為②は行為①
の悪質性を裏づける事情を構成する事実であって,日時や行為態様について一定の
15 幅がある表現がされているものの,ある程度具体的に特定されており,地公法49
条1項の趣旨に沿っている。
イ 原告の主張
本件処分の処分説明書には,行為②に関し,時期について「以前より」,対象行
為について「不快に思わせる不適切な言動」ときわめて抽象的な記載がされており,
20 被害者も「そこで働く従業員ら」と記載されるのみで限定されていない。これでは
処分理由を示したことにならない。懲戒処分は書面を交付して行われなければなら
ないとする懲戒条例2条は,懲戒処分の根拠となる理由を明示することにより手続
の適正を図った趣旨と解され,処分説明書の行為②に関する上記のような記載はこ
の趣旨に反しているから,本件処分は違法である。
25 ⑵ 処分理由の存否と懲戒事由該当性
ア 被告の主張
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防犯カメラの映像や関係者に対する事情聴取の結果によれば,行為①・②があっ
たと認定できる。
行為①は,公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例(昭
和38年兵庫県条例第66号。平成28年兵庫県条例第31号による改正前のもの。
5 以下「迷惑防止条例」という)3条2項に違反する。これは公務員としての信用失
墜を招く行為であって地公法33条に違反するとともに全体の奉仕者たるにふさわ
しくない非行であるから,同法29条1項1号,3号の懲戒事由に該当する。
行為②は,前記のとおり行為①の悪質性を裏づける事情であるが,それ自体地公
法33条の規定に違反するとともに,全体の奉仕者たるにふさわしくない非行であ
10 る。
イ 原告の主張
行為①について,原告は意識的にVの手を引っ張ってみずからの下半身に接触さ
せようとしたのではない。Vは原告の行動を拒否する発言をしていないし,「あっ
ごめんなさい」と発言していることからすれば,無造作に動かした手が下がって原
15

主文(判決文より)

1 処分行政庁が平成26年11月26日付けで原告に対してした
停職6か月の懲戒処分を取り消す。
2 訴訟費用は被告の負担とする。
事 実 と

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。