事件の基本情報
| 裁判所 | 神戸地方裁判所 姫路支部 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成27(ワ)489 |
| 判決日 | 2017-11-27 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 国家賠償法1条1項、民法709条、民法715条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及び当事者の主張 ⑴ 被告Aによるアカデミックハラスメント行為の有無 (原告の主張) 被告Aは,原告の指導教授という立場を利用して,原告に対し,別紙ハラ スメント行為一覧表の「日時・場所・状況等」欄記載の日時,場所において, 「ハラスメント行為の主張」欄記載のアカデミックハラスメント行為をした。 これらの行為は,同表「違法性」欄記載のとおり,①意に反する行為の強 要,プライバシーの侵害,私用の強要とそれを断ったことによる報復などの 権力の濫用,②指導の放棄,無視,修士論文の作成の際の前後における矛盾 し又は不合理な指示や理不尽な叱責などによる研究活動の妨害,③差別的取 扱い,④暴言や侮蔑的言動,⑤誹謗中傷に当たり,違法である。 そして,これらの行為は,指導教授と学生という特殊な権力関係や,被告 Aの研究室の土壌を利用し,原告に対する明確な加害意図に基づいて行われ た継続的で執拗ないじめであり,原告を精神的追い詰めるという明確な加害 意図に基づいて行われた一連一帯の不法行為として評価されるべきである。 (被告Aの主張) 被告Aは,原告の人格権を不当に侵害するような指導を行ったことはない。 原告の主張する個々のアカデミックハラスメント行為に対する認否,反論は, 別紙ハラスメント行為一覧表の被告Aの「主張」欄記載のとおりである。 仮に原告が主張するような被告Aの行為が存在するとして,それらの行為 は,不穏当な面があったとしても,社会的に相当性を欠く不当なものとして 不法行為に該当するとまではいえない。 (被告大学の主張) 原告の主張する個々のアカデミックハラスメント行為に対する認否,反論 は,別紙ハラスメント行為一覧表の被告大学の「主張」欄記載のとおりであ る。 ⑵ 被告Aのアカデミックハラスメント行為に対する不法行為責任の成否 (原告の主張) アカデミックハラスメント行為は,教授の本来の業務である教育行為とは 全く関係のない私的な行為である。大学教授が学生に対し,アカデミックハ ラスメント行為をしてはならないことは当然のことで,本件における被告A のアカデミックハラスメント行為も,指導に名を借りた嫌がらせでしかない から,原告に対し,民法709条の不法行為を負う。 そして,国立大学法人における大学教授の学生に対するハラスメント行為 は,仮に外形上職務の執行に該当するとしても,私立大学における教授の学 生に対するハラスメント行為と変わりなく,警察官や消防士のように,その 行為自体が不法行為と評価される余地のあるものではないから,公務員個人 の責任を認めることによる公務員の行為に対しての萎縮効果を問題とする必 要はない。また,国家賠償法1条1項により認められる責任が国の代位責任 であり,公務員個人の責任を問うことを否定するものであったとしても,同 じく代位責任を
主文(判決文より)
1 被告Aは,原告に対し,被告大学と連帯して,110万円及びこれに対する 平成26年1月21日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 被告大学は,原告に対し,143万円及びこれに対する平成26年1月21 日から支払済みまで年5分の割合による金員を(ただし,110万円及びこれ に対する同日から支払済みまで年5分の割合による金員の限度で被告Aと連 帯して)支払え。 3 原告のその余の請求をいずれも棄却する。 4 訴訟費用は,原告に生じた費用の2分の1と被告Aに生じた費用との合計の 10分の9を原告の,10分の1を被告Aの負担とし,原告に生じた費用の2 分の1と被告大学に生じた費用との合計の7分の6を原告の,7分の1を被告 大学の負担とする。 5 この判決は,第1項及び第2項に限り,仮に執行することができる。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。