損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所神戸地方裁判所 姫路支部 民事部
事件番号令和3(ワ)526
判決日2025-05-14
分類民事
判決種別判決
判決文が挙げた条文民法709条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点及び当事者の主張は、以下のとおりである。
(1)原告らの各損害(争点1)
以下のとおり補足するほかは、別紙「損害一覧表」のとおりである(同別紙記載の
各番号を「別紙番号」という。)。
ア 後遺障害慰謝料(別紙番号⑦)について
(原告らの主張)
(ア)慰謝料増額事由
① 被告Cは、本件病院に入職してから9か月間で11件の重大医療事故に関与す
るなど本件手術を行う技量を有していなかった上、被告Cの本件医療事故における手
技上の過失は、極めて著しく、重大かつ悪質なものであって、故意の傷害に匹敵する
こと、② 本件医療事故により原告Aに生じた後遺障害の内容は重大であり、疼痛の
苦痛も甚大であること、③ 被告Cが早急に手術しなければ人工透析になる可能性が
あるなどと虚偽の説明をしたこと、④ 本件病院は、被告Cが多数の医療事故に関与
し、臨床工学部から被告Cが行う手術への参加を辞退する旨の申入れがなされるなど
していたのに、被告Cに手術をさせ続けるなど、その監督が杜撰で医療安全管理が機
能していなかったこと、⑤ 本件医療事故後も、被告Cが不適切な説明や不誠実な言
動を繰り返し、本件病院が真摯な反省や謝罪をせず、真相究明や再発防止策をとらず、
原告Aに執拗に退院を迫るなど、不適切で不誠実な対応であったことを踏まえると、
原告Aの後遺障害慰謝料は増額を考慮されるべきであり、その額は4000万円を下
らない。
(イ)加重障害の主張について
原告Aは、15年以上前に右大腿骨を骨折して人工骨頭置換術を受けたが、術後の
予後が良く、可動域制限をほとんど感じることなく日常生活を送っていたのであり、
本件医療事故前に下肢関節の機能障害と評価すべき既存障害はなかった。
仮に人工骨頭置換を既存障害と評価するとしても、本件医療事故後に原告AのAD
Lが激変したことに鑑みれば、これを慰謝料額の算定にあたって考慮すべきでない。
(ウ)慰謝料減額事由の主張について
被告Cが慰謝料減額事由として主張する内容は、慰謝料額の算定との関連が薄いも
のであり、慰謝料減額事由として考慮するに値しない。
(被告市の主張)
慰謝料増額事由の主張を否認ないし争い、慰謝料額の相当性を争う。
①につき、被告Cが入職してから9か月間に被告Cが担当した手術において複数の
医療事故が発生していたことは認めるが、そのうち被告Cの手技の過失が認められる
と判断したものは本件手術1件のみであり、被告Cが本件手術を行う技量を有してい
なかったとまでいうことはできない。また、スチールバーによる馬尾神経損傷は、手
技の注意義務違反の内容として典型的なものであり、被告Cの本件手術における手技
の内容から「過失が極めて著しく、重大かつ悪質」とか「故意の傷害に匹敵する」と
までいうことはできない。
②につき、原告Aの後遺障害は第1級

主文(判決文より)

1 被告らは、原告Aに対し、連帯して8668万6851円及びこれに対する令
和2年1月22日から支払済みまで年5%の割合による金員を支払え。
2 被告らは、原告Bに対し、連帯して220万円及びこれに対する令和2年1月
22日から支払済みまで年5%の割合による金員を支払え。
3 原告らのその余の請求をいずれも棄却する。
4 訴訟費用は、別紙訴訟費用目録記載のとおりの負担とする。
5 この判決は、第1項及び第2項に限り、仮に執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。