事件の基本情報
| 裁判所 | 名古屋地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成21(行ウ)29 |
| 判決日 | 2010-07-15 |
| 分類 | 行政 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及び当事者の主張 本案前の争点は,①本件訴えは,適法な住民監査請求を経たものであるか否か,② 本件訴えが地方自治法242条の2第1項に規定する住民訴訟に当たるか否か,③被 告適格の有無の3点であり,本案に関する争点は,本件条例が同法2条14項,20 3条の2に違反するか否かである。これらの点に関する当事者の主張は,次のとおり である。 (1) 本案前の主張 (被告) ア 地方自治法242条1項に基づく住民監査請求は,個別具体的な財務会計行為 を対象とするものであり,その請求で,条例の抽象的な違法性の確認や条例自体の改 廃を求めることは不適法である。 本件監査請求における原告らの主張は,本件各委員に対する報酬を月額制で支給し てはならず,日額制で支給すべきであるというものであり,その理由として本件条例 が地方自治法2条14項,203条1項に違反すると述べるのみで,その他に具体的 な違法性を基礎付ける主張をしていないから,本件監査請求は,本件条例の改廃を求 めるのと同義であって,不適法な住民監査請求である。 したがって,本件訴えは,適法な住民監査請求を経たものとはいえない。 イ 住民訴訟は,違法な財務会計行為を対象とするものであり,そこでは財務会計 行為及びその違法性を基礎付ける事由が具体的に特定される必要がある。しかるに, 原告らは,この点につき,本件条例が違法無効であるとのみ主張しており,具体的に 主張していない。原告らのこのような主張は,結局本件条例の改廃を求めるのと同義 である。したがって,本件条例の改廃を求める本件訴えは,地方自治法242条の2 第1項に規定する住民訴訟に当たらない不適法な訴えである。 ウ 地方自治法242条の2第1項1号にいう「当該執行機関又は職員」とは,差 止めの対象となる行為をする権限を現実に有する者と解すべきであり,その権限の委 任がされている場合には,委任者は差止めの対象となる行為を自ら執行する権限を失 うので,同号の差止めの訴えの被告適格を欠くことになる。 財務規則3条2項では,教育委員会にあっては教育長に,公安委員会にあっては警 察本部長に,人事委員会,労働委員会及び選挙管理委員会にあっては各委員会の事務 局長に,いずれも報酬支出に関する権限が委任されており,被告はその権限を有しな い。 したがって,本件訴えのうち,これらの委員会の委員に係る報酬の支給差止めを求 める訴えは,不適法である。 (原告ら)
主文(判決文より)
1 本件訴えのうち,教育委員会,公安委員会,選挙管理委員会,人事委員 会及び労働委員会の各委員に対する報酬支給の差止請求に係る訴えを却下 する。 2 原告らのその余の請求を棄却する。 3 訴訟費用は,原告らの負担とする
出典
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