覚せい剤取締法違反,関税法違反

事件の基本情報

裁判所名古屋地方裁判所
事件番号平成22(わ)2135
判決日2011-05-27
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は,被告人が,パソコンケース内に違
法薬物が隠されていたことの認識があったかどうか,そして,本件犯行につ
き,A及び氏名不詳者らと共謀があったかどうか,である。当裁判所は,被告
人は,パソコンケース内に違法薬物が隠されていたことを知っており,本件犯
行につき,A及び氏名不詳者らと共謀があったと認めたので,以下,その理由
を示す。
第2 違法薬物が隠されていたことの認識について
1 パソコンケースの重さ等及び日本への入国経緯等
この事実を裏付ける最大の事情は,パソコンケースの重さ等が明らかに不自
然であり,しかも,被告人が受けたという依頼の内容とあわせると,その不自
然さに当然気付くはずである,という点である。
本件覚せい剤が隠されたパソコンケースは,同ケースに収納されていたノー
トパソコン及びアダプターを入れた状態で,約5.9キログラムの重さがある
のに対し,収納物をすべて取り出した状態でも,約4.6キログラムの重さが
ある。中身が入っていないパソコンケースとしては不自然に重い。加えて,本
件覚せい剤が隠されていたパソコンケースの仕切りと側面は,それぞれ約5セ
ンチメートルの厚さがある。
この重さ等の異常さは,直接持ったり触ったりすれば分かる程度のものであ
る。被告人は,パソコンケースをHという人物からボリビアで日本へ運ぶよう
頼まれて受け取った際に,同ケースを開けて中身を確かめ,スーツケースに自
分で入れた。その際に何か別のものが入っているということは普通であれば気
付くと思われる。
もっとも,被告人は,Hから預かった際に,親しくしているFという人物か
ら,パソコンを保護するクッションだと説明を受けたため,Fを信じたとも述
べており,もしそうであるなら,多少重くても預かった荷物の中身まで疑うこ
とはしないという可能性もないではない。しかし,被告人がHから受けた依頼
の内容は,被告人が別の用で日本に行くついでに,パソコンケースを運ぶなど
というものではなく,自分では往復の渡航費用を負担せずに,パソコンケース
をボリビアから地球の裏側にある遠い日本まで運び,Gという面識のない男性
に渡すというものである。ボリビアと日本間の往復の渡航費用は20万円を超
える高額である。このような依頼の内容自体が,不自然であることを考える
と,被告人は,パソコンケースを受け取り,同ケースを開けて中身を確かめる
などした時点で,パソコンケースには何らかの物品が隠されているかもしれな
いと疑って当然である。それなのに,被告人の述べるところによっても,被告
人はその点につきFに詳しい説明を求めていないというのである。
さらに,その物品がパソコンケースの仕切りや側面の内部に隠されていたこ
と,その物品がパソコンケースの仕切りや側面に平たくした状態で入る程度の
大きさ,形をしたも

主文(判決文より)

被告人を懲役9年及び罰金400万円に処する。
未決勾留日数中110日をその懲役刑に算入する。
その罰金を完納することができないときは,金1万円を
1日に換算した期間被告人を労役場に留置する。
押収してある覚せい剤2袋(平成23年押第23号の4,
5)を没収する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。