事件の基本情報
| 裁判所 | 名古屋地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成27(わ)2236 |
| 判決日 | 2017-03-24 |
| 分類 | 民事 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点に対する判断) 第1 当事者の主張 本件の主たる争点は,判示第1及び第2(タリウム事件)における殺意の有 無及び傷害結果の内容並びに判示各行為時の責任能力の有無である。 これらの争点のうち,傷害結果については下肢末梢神経障害の残存期間につ き検察官と弁護人らの間で異なる期間が主張されているほか,殺意(判示第 1及び第2)について,検察官は,行為の客観的危険性やかかる危険性に対 する被告人の認識から,本件各行為時に弱い殺意(未必的殺意)はあった旨 主張するのに対し,弁護人らは,被告人が抱える発達障害や双極性障害等の 精神障害の影響から殺意が認められない特段の事情がある旨主張する。また, 責任能力(判示全て)について,検察官は,精神障害の影響は限定的であり, 本件各犯行全体を支配するほど重大かつ広範囲なものではなかったとして, 判示各行為のいずれについても完全責任能力であった旨主張するのに対し, 弁護人らは,判示各行為は被告人の重複する複雑で重篤な精神障害の影響に よるものであるから,被告人が心神喪失の状態であった旨主張する。 そこで,これらの争点について検討する。 第2 当裁判所の判断 1 当裁判所が認定した事実 関係各証拠によれば,本件各犯行に至る経緯,各犯行状況,判示第1及び 第2の各被害者の被害状況,タリウムの危険性等について以下の事実が認め られる。 被告人の高校時代 ア 被告人の化学薬品に対する興味 被告人は,高校1年の冬頃から,学校での化学の成績が良かったこと などをきっかけに化学薬品に興味を持つようになり,高校2年であった 平成24年7月までの間に,後述する硫酸タリウムのほか,水酸化ナト リウムや硫酸銅,メタノール,亜硝酸ナトリウム,酢酸鉛,水銀をそれ ぞれ購入して収集した。これらの化学薬品のうち,硫酸銅については, 同年4月頃,高校に持参して同級生に舐めさせてその反応を見て楽しん だほか,同月頃,亜硝酸ナトリウムを被告人自身が舐めたり,同年5月 頃,酢酸鉛を妹に舐めさせたりした。 また,被告人は,同月5日から同月11日までの間,亜硝酸ナトリウ ムや多数のタリウム化合物などの化学物質,殺鼠剤,日本の毒物一覧, 日本国内で発生したタリウムを用いた複数の事件に関するウェブページ などへインターネットを通じアクセスして閲覧したほか,同月3日から 9日までの間,タリウム及びタリウム化合物に関するウェブページへ合 計10回アクセスしているところ,同ページには,タリウム及びタリウ ム化合物の毒性に関して,その毒性が高いことや成人で200ミリグラ ム以下の死亡例の報告があること,成人の推定致死量について「8~1 2mg/kg」「12mg/kg」「12~15mg/kg(タリウム 塩として)」「約1g(吸収されたタリウム量として)」との記載があ り,その他,中
主文(判決文より)
被告人を無期懲役に処する。 未決勾留日数中180日をその刑に算入する。 名古屋地方検察庁で保管中の硫酸タリウム入りのビン1 個(平成27年領第4359号符号5)及び押収して ある手斧1本(平成29年押第1号の2)を没収する。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。