損害賠償請求事件(住民訴訟)

事件の基本情報

裁判所名古屋地方裁判所
事件番号平成28(行ウ)114
判決日2018-02-08
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は,本件売却土地が売却された時点において,補助参加人が,本件契
約上,豊橋市に対して本件売却土地を返還する義務(以下,単に「返還義務」とい
う。)を負っていたか否かである。
(2) 当事者等の主張
ア 原告らの主張
(ア) 返還義務の存在
本件覚書,本件契約及び本件協議書の文言からすれば,補助参加人が豊橋事業所
を閉鎖した以上,補助参加人が自らの意思により本件売却土地を使用しなくなった
といえるから,豊橋市に対し,使用計画を放棄した部分,すなわち本件売却土地を
返還すべき義務を負うことが明らかである。なお,放棄の意思表示は,補助参加人
が豊橋市に対し,豊橋事業所の全面閉鎖の意向を表明した時点でされたと見るのが
合理的である。
この帰結は,本件契約に基づく豊橋市から補助参加人への便宜供与や納税面での
優遇等は,飽くまでも補助参加人が本件各土地において豊橋事業所の操業を継続し
ていくことを前提とするものであったことから考えても,妥当なものである。豊橋
市が公金を支出して,本件各土地の取得費用も負担して補助参加人を誘致した以上
(なお,豊橋市は,上記取得費用とは別に,本件各土地に入植していた開拓民等に
対し,各種補償費として約1500万円もの金員を支出した事実もある。),豊橋
市にとって本件各土地を使用するのが誰でも構わないということはあり得ず,補助
参加人が本件各土地を使用しない場合には豊橋市が原状を回復する手段が必要であ
るし,ましてや,優遇を受けていた補助参加人が本件各土地を売却して利益を得る
事態など,およそ想定し得ない。
そして,現に,平成18年9月当時,豊橋市長は,補助参加人との同一性がない
別の企業が本件各土地を使用するようになるのであれば,本件各土地は返還される
べきであるという認識を示していたところであるし,補助参加人も,平成26年1
0月,本件売却土地の売却については豊橋市に相談したいと述べるなど,豊橋市の
同意がなければ売却ができないことを前提にした対応をしていた。
(イ) 被告の主張について
a 被告は,本件契約締結当時に,補助参加人が全面撤退をすることは想定され
なかったと主張するが,補助参加人も企業である以上,別の場所での経営が更なる
成長・発展の好機を生むと見込んで,全面撤退をするに至ることは当然に想定され
たと解すべきである。また,仮に全面撤退が想定されていなかったとしても,そう
した想定外の事態が起きても紛争を未然に防ぐことができるようにするのが,本件
契約12条の役割であるから,本件契約12条が全面撤退の場合を排除していると
はいえない。なお,この点に関連して,被告は,全面撤退が想定されていたのであ
れば仮登記などの保全措置が執られてしかるべきであると主張するが,誘致を行う
上では友好関係・信頼関係が重要であり,大企業

主文(判決文より)

1 被告は,被告補助参加人に対し,63億円及びこれに対する平成
27年10月1日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払
うよう請求せよ。
2 訴訟費用のうち,補助参加によって生じた費用は被告補助参加人
の負担とし,その余は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。