背任

事件の基本情報

裁判所名古屋地方裁判所
事件番号平成29(わ)1913
判決日2018-09-26
分類民事
判決種別決定

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
関係証拠によれば,上記罪となるべき事実記載のBと被告人の地位及び権限,両名
の外形的行為及びその認識に加え,Bに自己の利益を図る目的があったことを容易
に認めることができる。
弁護人は,被告人にはBの任務違背の認識(背任の故意),自己らの利益を図る目
的及びBとの共謀がなかった旨主張し,被告人もこれに沿う供述をする。当裁判所
は,これらがいずれも認められる旨判断したので,以下,その理由を説明する。
第2 当裁判所の判断
1 関係証拠によれば,以下の事実が認められる。
Bは,CD営業部副部長であった平成21年頃,Aの代表取締役であった被告
人に対して,接待費の支援という名目で現金を供与するように依頼するととも
に,その見返りとして,CがAに対して,被告人がBに供与した現金の倍額を代
金額とする発注を行ったことにして,CがAにその代金を支払う旨持ち掛け,被
告人もこれを了承した。
被告人は,その後,Bからの求めに応じた現金を用意できるときは,同人に
その現金を供与する一方,その見返りとして,AからCに対し,上記現金の倍額
を代金額とする架空請求を行い,Cからその支払を受けることを繰り返した。被
告人がBの求めに応じて同人に供与していた現金は,初期の頃は月額数十万円
であったが,平成23年以降,多いときには月額100万円以上になることもあ
った。なお,被告人は,平成24年頃,D営業部長であったBに対して,AがC
から支払を受ける金額を,被告人がBに供与した現金の2.5倍に増額するよう
に求め,Bもこれを了承した。
Bは,平成25年7月頃,被告人に対して,飲食店に勤務していたBの知人で
あるHがAに在職している旨の虚偽の在職証明を作成するとともに,同人のア
ルバイト代名目で月額8万円をBに供与するように依頼し,その見返りとして,
前同様に,その2.5倍である月額20万円を代金額とするCからAへの架空発
注及びその代金額の支払を持ち掛けて被告人はこれも了承した。
被告人は,平成26年2月まで,Bに対して,Hのアルバイト代名目の8万円
に加え,Bからの求めに応じた金額の現金を供与する一方,その見返りとして,
CからAに対して,上記現金の2.5倍の額を代金額とする架空発注を受けて,
Cからその支払を受けることを繰り返した。
被告人は,上記のAのCに対する架空請求により同社から支払を受けた金銭
を,Aの運転資金として用いていた。
2 争点に対する判断
⑴ 背任の故意(Bの任務違背に対する被告人の認識)
上記1のとおり,被告人は,平成21年から平成26年2月までにかけて,B
に接待費の支援等の名目で供与した現金の2倍又は2.5倍の金額を代金額と
して,Bを通じて,Cに対する架空請求を行い,Cからその代金を受領していた。
このような架空請求により,被告人がBに供与した金額

主文(判決文より)

被告人を懲役1年6月に処する。
この裁判が確定した日から3年間その刑の執行を猶予する。
訴訟費用は被告人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。