強盗殺人

事件の基本情報

裁判所名古屋地方裁判所
事件番号平成29(わ)488
判決日2019-03-08
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
本件公訴事実の要旨は,被告人がAらを殺害して金品を強取することを企て,
Aらを殺害して前記財布1個を強取したというものである。弁護人は,被告人に
強盗目的があったことを争っており,被告人もこれと同旨の供述をする。当裁判
所は,被告人に強盗目的があったとは認められないと判断し,罪となるべき事実
のとおり認定したので,その理由を補足して説明する。
2 検察官の主張
検察官は,被告人が強盗目的をもってAらを殺害するなどしたと主張し,その
根拠として,⑴本件当時,被告人が経済的に困窮する中,借金やスナックのツケ
の支払いをしなければならないことを気にしていたこと,⑵被告人が被害者方に
金銭があると思っていたこと,⑶被告人がA及びBを殺害した後,被害者方内を
物色し,現金の入った財布を持ち去っていることなどを指摘する。
3 判断
本件当時,被告人が経済的に困窮する中,借金やスナックのツケの支払いをし
なければならないことを気にしていたこと
ア 証拠によれば,被告人は,本件当時,定職に就いておらず,毎月受給する生
活保護費を唯一の収入とする一方で,以下のような借金等を負っていた。すな
わち,平成29年一,二月頃,fの住民Cから2度にわたり合計1万3000
円を借り受けた。また,fの大家Dから同年2月4日及び同月27日にそれぞ
れ1万円ずつを借り受け,同月4日の借受けの際,同年3月1日に返済する旨
約束した。これらの借金は,本件当日まで返済されていなかった。次に,被告
人は,同年1月19日,行きつけのスナックで知人とともに飲食し,代金2万
1000円は知人のツケとされたが,同年2月15日までに支払われなければ
自ら支払うと約束し,同日が経過しても,その代金は支払われていなかった。
また,被告人は,同月10日にも,そのスナックで飲食し,代金1万2000
円を自らのツケとしており,その支払日は,本件当日とされていた。
このように被告人は,本件当時,合計6万6000円の借金やツケを負って
いた。それにもかかわらず,被告人は,本件当日,生活保護費8万2740円
を受給した後,パチンコで約6万円を費消してしまった。そして,被告人は,
パチンコから帰宅する際,借金をどうするか考えていたと述べており,本件後,
前記スナックで,ツケの一部として2万5000円を支払った。そうすると,
被告人は,本件の前後において,前記借金等の返済を気にしていたと認められ,
本件に及ぶ際にも,前記借金等の返済のことが被告人の頭にあった可能性が認
められる。
イ もっとも,被告人は,本件以前にも,生活費等が足りなくなるとCやDらか
ら借金をし,翌月1日に生活保護費を受給すると,その借金を返済することを
繰り返しており,しかも被告人が約束した返済日に借金を返さなかったことも,
本件前に複数回あったと認めら

主文(判決文より)

被告人を無期懲役に処する。
未決勾留日数中530日をその刑に算入する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。