事件の基本情報
| 裁判所 | 名古屋地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成30(わ)1683 |
| 分類 | 民事 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
本件の争点は,①判示第2の事実(以下「第2事件」という。)について, 被告人が殺意をもって判示の果物ナイフ(以下,単に「果物ナイフ」という。)を b巡査部長(以下「b警察官」という。)の頭部に1回振り下ろして同人が着用し ていた制帽(令和元年押第15号の1の活動帽子。以下,単に「帽子」という。) を果物ナイフで貫通させる暴行を加えたと認められるか否か,②判示全ての事実に ついて,被告人に責任能力が認められるか否かの2点である。 当裁判所は,①の争点については,被告人が,果物ナイフをそのとき帽子に貫通 させたとまでは認められないものの,果物ナイフをb警察官の後頭部付近に向けて 1回振り下ろす暴行を加えた事実が認められ,その行為態様からすれば,被告人は 殺意をもってその暴行に及んだと認められるものと判断した。また,②の争点につ いては,被告人に完全責任能力があることに合理的な疑いはないと判断した。 以下,その理由を説明する。 第2 争点①について 1 前提事実 ⑴ 関係証拠によれば,以下の事実が容易に認められ,当事者間にも争いが ない。 b警察官とその相勤者であるc巡査長(以下「c警察官」という。)は,刃物を 持った人が店内にいるなどとの通報を受け,本件の現場に駆け付けたところ,血を 流して倒れているa(以下「被害者」という。)を発見し,続いて,血の付いた服 を着て立っている被告人を発見した。このとき,被告人はb警察官らがいる北の方 向を向き,右手に果物ナイフを逆手の状態で持っており,b警察官は被告人に向か って右,c警察官は被告人に向かって左に立っていた。b警察官は,被告人にタッ クルをして押し倒し,制圧しようと考え,後ずさりをする被告人に前方から近付き, 通路の南西角付近で,被告人の身体を両手で抑え,姿勢を低くして頭を被告人の胸 に付ける体勢でタックルを開始した。b警察官は,その体勢のまま被告人を押して いき,通路の南西角から南東角に向かい,被告人が後ずさりをするような状態で移 - 2 - 動して,最終的に,通路の南東角付近で被告人をうつぶせに押し倒して制圧した。 ⑵ また,b警察官は,公判廷において,被告人を制圧した後,通路の南東角 付近で帽子を発見し,被ろうと思い拾い上げた際,帽子に果物ナイフが刺さってい るのに気付き,証拠保全のため帽子をそのまま元々落ちていた位置に戻した旨証言 するところ,b警察官に特に虚偽を述べる理由や動機が見当たらないことからすれ ば,この証言は信用できる。これに,帽子の見分結果等を合わせると,被告人が制 圧された後,帽子が通路の南東角付近に果物ナイフが刺さった状態で落ちていたこ と,帽子には,検察官が論告で指摘するA,B,Cの3つの穴が開いており,果物 ナイフはAの穴からBの穴に向かって貫通していたことが認められる。 2 客観的
主文(判決文より)
被告人を懲役24年に処する。 未決勾留日数中270日をその刑に算入する。 押収してある果物ナイフ1本(令和元年押第15号の2)を没収 する。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。