覚せい剤取締法違反

事件の基本情報

裁判所名古屋地方裁判所
事件番号平成30(わ)1778
判決日2020-01-20
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
弁護人は,指示を受けて倉庫内の作業に従事したにすぎない被告人が覚せい剤を
所持したとはいえず,営利目的もないから,被告人は無罪である旨主張する。
当裁判所は,被告人は,営利目的で,覚せい剤を共同所持したものであって,覚
せい剤営利目的所持罪が成立すると判断したので,その理由について説明する。
2 前提事実
次の事実は,証拠によって優に認められる。
⑴ 被告人は,台湾において,インターネット上のチャットサイトで知り合った素
性不明の者から,長くても1週間程度の間,名古屋にある倉庫で作業する仕事を
紹介され,渡航費及び滞在費とは別に報酬として20万台湾元を支払う旨の説明
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を受け,日本に携帯電話機を持って行かないこと,もし捕まったとしても余計な
ことを話さないこと等を指示された。被告人は,当時の月収の4ないし8か月分
に相当する高額な報酬の提示を含む上記説明等からすれば,まっとうな仕事では
なく,法律に違反する仕事かもしれないと考えたものの,その仕事を引き受ける
ことにした。
⑵ 被告人は,平成30年9月26日,面識のないA,B,C及びDと空港で合流
し,日本に入国した。
⑶ 被告人は,判示倉庫(以下「本件倉庫」という。)において,同年10月3日
午前中から夕方までC及びBと,同月4日朝方から再び両名と共に以下の作業に
従事し,同日午後からAが同作業に加わったが,Cはいつの間にか姿を消した。
作業の内容は,倉庫内の段ボール箱を開封し,中に入っているタイヤホイール
のネジを外して外輪と内輪に分解し,内輪に巻き付けられているアルミ箔で包ま
れた細長い棒状の物体(中には,ビニール袋に入った重さ900グラム前後の覚
せい剤が入れられていた。以下「本件包み」という。)を取り外し,本件包みは,
そのアルミ箔に記載された数字と同じ数字が記載されている段ボール箱に入れ,
分解したタイヤホイールの外輪及び内輪にはスプレーをかけて印をつけるとい
うものである。
⑷ 被告人は,主に段ボール箱の開封,タイヤホイールの分解,本件包みをタイヤ
ホイールから取り外し,段ボール箱に入れる等の作業をした。被告人は,本件包
みを手に持った感触が硬く,粉状のものであること,本件包みの隠匿状況や来日
前に提示された高額の報酬等から,本件包みには違法薬物が入っているのではな
いかと考えた。
⑸ Cは,所持していた鍵で本件倉庫の出入口扉を開錠し,本件倉庫内で被告人ら
が作業をしている間は内側から施錠し,本件倉庫からホテルへ戻る際も施錠をし
ており,Aが本件倉庫から出る際は鍵を持って出て外から施錠するよう指示して
いた。
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3 覚せい剤の共同所持及び故意について
覚せい剤の保管場所とされた本件倉庫は,Cが所持する鍵で施錠,管理されてお
り,被告人は,本件倉庫を管理するCを含む共犯者

主文(判決文より)

被告人を懲役8年及び罰金200万円に処する。
未決勾留日数中320日をその懲役刑に算入する。
その罰金を完納することができないときは,金1万円を1日に換算した期間被
告人を労役場に留置する。
名古屋地方検察庁で保管中の別表記載の覚せい剤を没収する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。