損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所名古屋地方裁判所
事件番号平成27(ワ)4988
判決日2020-02-17
分類民事
判決種別判決
判決文が挙げた条文国家賠償法1条1項

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点及び当事者の主張
本件の争点は,被告の責任原因(争点1),損害の発生及びその額(争点2),
過失相殺等による賠償額減額(争点3)であり,当事者の主張は,以下のとおり
である。
⑴ 被告の責任原因(争点1)
(原告の主張)
ア 本件自殺がb工場における勤務に起因すること及び相当因果関係
本件自殺は,以下のとおり,b工場における勤務に起因するものであり,
後に記載する義務違反との間で相当因果関係が認められる。
hサブチーフによる言動
b工場内では,hサブチーフその他の者によるいじめが常態化しており,
特にhサブチーフの態度や言動等により,精神が不安定になり,精神科に
通院するようになった職員や退職に追い込まれた職員がいたことから,h
サブチーフの言動は,指導の域を明らかに超えており,いじめと評価すべ
きものであった。
hサブチーフによるいじめは,aがb工場で勤務を開始してからはaに
向けられるようになり,具体的には,「お前なんかあっち行っとれ。」,「い
つまでこの職場にいるんだ。」,「まだ(この職場に)いるのか。」などと言
ったり,大声で「辞めろ。」と言ったりするものであり,常態的にaにとっ
てのストレスとなっていた。
このようなhサブチーフによる言動は,平成23年12月26日付け都
道府県労働局長宛通達「心理的負荷による精神障害の認定基準について
(基発1226第1号)」により定められた認定基準(以下「労災認定基
準」という。)において,心理的負荷が「強」であるとされる「ひどい嫌が
らせ,いじめ,又は暴行を受けた」に該当するものであるし,平成24年
3月16日付け地方公務員災害補償基金各支部長宛通知「精神疾患等の公
務災害の認定について(地基補第61号)」(以下「公務災害認定基準」と
いう。)において,「強度の精神的又は肉体的負荷を与える事象」であると
される「職場でひどい嫌がらせ,いじめ又は暴行を執拗に受けたと認めら
れる場合」に該当するものであった。
fチーフの異動
fチーフは,上司に対して,自分とaを一緒にしておいてほしいと希望
していたが,交通局は,平成26年10月,hサブチーフとaの所属はそ
のままに,fチーフのみを台車B班から異動させた。その結果,hサブチ
ーフを注意したり,aをフォローしたりすることができる者がいなくなり,
aは,ますます精神的に追い込まれた。これは,労災認定基準にいう「理
解してくれていた人の異動があった」に該当し,これ自体の心理的負荷の
強度は「弱」とされているが,本件においては,hサブチーフの言動によ
るaに対する心理的負荷を更に強くするものであった。また,公務災害認
定基準において,「強度の精神的又は肉体的負荷を与える事象」であると
される「機構・組織等の改革又は人事異動等による,急激かつ著しい職務
内容の変化を

主文(判決文より)

1 被告は,原告に対し,7353万9929円及びこれに対する平成27年4月
13日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2 原告のその余の請求を棄却する。
3 訴訟費用はこれを5分し,その1を原告の負担とし,その余を被告の負担とす
る。
4 この判決は,第1項に限り,仮に執行することができる。ただし,被告が59
00万円の担保を供するときは,その仮執行を免れることができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。