覚せい剤取締法違反

事件の基本情報

裁判所名古屋地方裁判所
事件番号令和1(わ)2456
判決日2021-03-19
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点等
1 公訴事実
本件公訴事実は,「被告人は,法定の除外事由がないのに,令和元年11月下旬頃
から同年12月5日までの間に,愛知県内又はその周辺において,覚せい剤である
フエニルメチルアミノプロパン又はその塩類若干量を自己の身体に摂取し,もって
覚せい剤を使用した」というものである。
2 争点
被告人は,本件公訴事実の期間に覚せい剤を使用していない旨供述する。弁護人
は,①被告人が同期間に覚せい剤を使用していない,②仮に何らかの方法により被
告人の体内に覚せい剤が摂取されたとしても,㋐当時交際していたAからもらった
お茶に覚せい剤が混入されていた可能性がある,㋑逮捕後,強制採尿前に行われた
取調べ(以下「本件採尿前取調べ」という。)において,警察官から提供され,被告
人が苦みを感じたお茶に覚せい剤が混入されていた可能性がある,などとして,被
告人には覚せい剤使用の故意がない,③強制採尿により採取された尿を容器に移し
替える際,医師が立ち会っていないので,その際,尿がすり替えられた可能性が高
い,④尿から覚せい剤成分が検出されたとの鑑定書(甲3,以下「本件鑑定書」と
いう。)は,強制採尿手続とそれに先立つ逮捕手続に令状主義の精神を没却する重大
な違法があるので,証拠能力が否定されるべきである,などとして,被告人が無罪
である旨主張する。
3 当裁判所の判断の概要
当裁判所は,本件鑑定書は違法収集証拠に該当せず,その証拠能力は否定されな
いが,本件採尿前取調べの際,警察官が被告人に提供した飲料の中に覚せい剤が混
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入されていたために,被告人が意思によらずに覚せい剤成分を体内に摂取した可能
性は,相当な確からしさを持っているというべきであって,被告人が本件公訴事実
の期間に,自己の意思で覚せい剤を摂取したと認めるには合理的な疑いが残ると判
断した。
すなわち,愛知県東海警察署(以下「東海署」という。)刑事課の警察官Bらは,
本件採尿前取調べにおいて,任意採尿を促した際,被告人に,お茶や水を紙コップ
で合計二,三十杯飲ませているところ,そのやり方は,覚せい剤使用の疑いのある
被疑者に対する飲料提供方法として,警察の内部規定に反する不適切なものであり,
異物混入を防止する手当てが十分なされていなかった。
その上,B警察官は,起訴後取調べの際,被告人とした約束に基づいて,被告人
の兄の氏名を冒用するという私印偽造罪に該当しかねない不正な方法により,勾留
中の被告人に現金1万円の入った書留郵便を2度にわたり送付するという不当極ま
りない便宜供与をしている。その他にも,B警察官は,被告人に元配偶者の住所を
教えたり,取調室内において携帯電話機を自由に使用させるなど,複数の不当な便
宜供与をしている。
このように,B警察官による捜査には,それが適正に行われたこと

主文(判決文より)

被告人は無罪。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。