事件の基本情報
| 裁判所 | 名古屋地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成31(わ)451 |
| 判決日 | 2021-06-16 |
| 分類 | 民事 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
本件の争点 本件の争点は,判示第1の行為当時被告人が詐欺の故意を有していたか否か である。 当裁判所は,判示第1の行為当時被告人が詐欺の故意を有していたことが認め られると判断した。以下,その理由を説明する。 第2 前提事実 関係証拠によれば,以下の事実が認められる。 1 被告人の経歴及び資産並びに甲株式会社設立の経緯等 ⑴ 被告人は,漫画をアプリケーションで配信する事業や経営コンサルタント の会社の経営に失敗するなどし,遅くとも平成25年7月までにはこれらを 廃業しており,この時点で,保有資産はほとんどない反面,億単位の借金を抱 え,大幅な債務超過の状態にあった。被告人は,このような自らの立場に鑑み, 同年6月頃から「M」の偽名を使用するようになった。なお,平成27年7月 時点でも,被告人の資産は多くとも2000万円程度しかなく,前記の債務超 過状況が改善されることもなかった。 ⑵ 被告人は,平成25年の夏前頃,乙の名称で顧客の資産運用を行う事業に携 わるN,Oらと知り合い,神戸市内の乙の事務所に出入りするようになった。 ⑶ 被告人は,乙が前記事業で損失を出すと,Nに対し,自分なら2,3か月あ ればその損失を取り返して乙を救済することができる旨述べるなどし,新た な事業を行うため,新会社設立に向けた手続が行われた。新会社は,被告人が 同年3月頃までに知り合ったPが取締役を務めるシンガポール所在の人材派 遣会社丙の関連会社という位置付けで,甲株式会社という名称で,設立される こととなった。 2 元本保証・高配当を約した現金受入れを開始した経緯等 ⑴ 被告人は,平成25年7月頃,Nを介してE及びその妻Fと知り合うと,ま もなく,Eから,同人が傘下の勧誘員を通じて顧客勧誘に関与していた投資会 社である株式会社丁の調査を依頼された。 被告人は,この調査をPに依頼した。Pからの回答によると,丁のシンガポ ール事務所の事業実体が確認できなかったことから,Eは,その当時で顧客か ら総額8億5000万円の資金を集めていたので,自らが傘下勧誘員を通じ て勧誘した顧客に多額の損失を生じさせてしまうことを懸念し,今後の対処 方法を被告人に相談した。その後,被告人がEらと打合せを重ねた結果,丁と は別に,新たに顧客から出資を募ることによって丁の顧客の損失を補てんす る方針が決まった。 ⑵ 被告人は,同年8月頃,乙の関係者から紹介されて知り合ったQを連れ,E が経営する大阪府内の株式会社戊の事務所を訪れた。その際,Eは,自らの傘 下で丁の顧客勧誘員を務めていたC,Gらに対し,丁は破綻が近い旨伝え,被 告人は,CらEの傘下勧誘員らに対し,Qを紹介した上で,同人が大企業の社 長の資産を運用するなど株取引の経験が豊富な敏腕トレーダーである旨述べ るなどした。なお,Qは,個人で株取引をした
主文(判決文より)
被告人を懲役8年及び罰金200万円に処する。 未決勾留日数中570日をその懲役刑に算入する。 その罰金を完納することができないときは,1万円を1日に換算した期間 被告人を労役場に留置する。 訴訟費用は被告人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。