損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所名古屋地方裁判所
事件番号令和2(ワ)2013
判決日2021-10-29
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
⑴ 本件記事が原告の名誉を毀損するものであるか
⑵ 公共性及び公益目的の有無,真実性等の有無
⑶ 原告の損害及び額
3 争点についての当事者の主張
⑴ 争点⑴(本件記事が原告の名誉を毀損するものであるか)について
(原告の主張)
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ア 本件記載1及び2は,原告が,医学の研究研修に用いるべき治験委託料
でキャバクラに行っていた,同委託料を飲食代などに流用していたという
事実を摘示するものである。
かかる記載は,一般人に対し,原告が,医業において不正行為を敢行す
る不真面目な人格であるという印象,原告が女性関係にだらしなく,不埒
な遊興に興じる人格であるという印象,違法不当な目的に治験委託料を費
消したとの印象を与えるものであるから,原告の社会的評価を低下させる
ものである。
イ 本件記載3は,原告が,製薬会社に自身の講演会を企画させ,講演料の
見返りに本件病院での薬の採用を決めていた事実,「薬を売りたければ俺
のところに言ってこい」などの発言を行った事実を摘示するものである。
かかる記載は,一般人に対し,原告ががめつい,傲慢であるといった印
象,医学的見地から行われるべき薬剤の選定を自身の利益の有無から行う
者(医師失格の者)であるとの印象を与えるものであって,社会的評価を
低下させるものである。
(被告の主張)
本件記載1及び2のうち,キャバクラの点については,飲食店の一つの分
野であり,キャバクラに行っているからといって,女性関係にだらしないと
か不埒な遊興をしているという印象を与えるものではない。本件記事のその
余の記載も原告の名誉を毀損するものではない。
⑵ 争点⑵(公共性及び公益目的の有無,真実性等の有無)について
(被告の主張)
ア 公共性・公益目的の有無
本件記事は,本件記事掲載当時,本件病院の参事かつ医師であり,新薬
の治験を巡る第三者供賄罪で逮捕された原告が,治験委託料の一部を飲食
代などに流用していたことを報道したものであり,公共の関心事といえる。
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上記流用の背景には,本件病院では製薬会社からの治験委託料の半分が
担当診療科に分配され,本件病院として分配先の診療科において何にいく
ら使われたかを把握していないという実態があった。本件記事は,こうし
た実態にこそ問題があることを読者に伝え,医師による汚職事件の再発を
防止し,本件病院のみならず治験のあらゆる分野で見直すべきところを見
直し,より信頼される治験の仕組み作りに資することを目的としていたか
ら,目的の公益性もある。
イ 真実性又は真実であると信じたことについての相当な理由の有無
本件記載1及び2について
本件記事を執筆したE記者(その証言を引用するときは「証人E」と
いう。)は,本件病院で治験に関係している人(以下「本件対象者」と
いう。)を取材した際,原

主文(判決文より)

1 被告は,原告に対し,110万円及びこれに対する平成29年5月19日か
ら支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2 原告のその余の請求を棄却する。
3 訴訟費用はこれを3分し,その2を原告の負担とし,その余を被告の負担と
する。
4 この判決は,第1項に限り,仮に執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。