事件の基本情報
| 裁判所 | 名古屋地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和2(ワ)3686 |
| 判決日 | 2022-02-25 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 民法628条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
本件の争点 (1) 本件解約が本件取消料条項の適用対象外であるか(争点(1)) (2) 本件取消料条項が消費者契約法9条1号により無効であるか(争点(2)) (3) 本件取消料の基礎となる「見積金額」が定まっていたか(争点(3)) 3 争点に対する当事者の主張 (1) 本件解約が本件取消料条項の適用対象外であるか ア 被告らの主張 本件取消料条項は,平時において,利用者の都合で契約を取り消す場合を 想定しており,いわゆる天災地変等で披露宴の開催が事実上不可能になった ような場合は想定されていない。被告らがやむを得ず本件解約をしたのは, 新型コロナウイルス感染症がまん延し,緊急事態宣言が発出され,大人数を 招待しての披露宴の開催が事実上不可能と思われる状況に追い込まれたか らであり,新型コロナウイルス感染症のまん延という不測の事態さえ生じな ければ,予定どおり原告において披露宴を開催していた。 令和2年4月当時,新型コロナウイルスは,毒性の強い未知のウイルスと して世間に多大な脅威を及ぼし,政府からも,感染拡大につながるとされる 大人数での集会や酒食を伴う宴会等を回避するよう全国的に要請されてい た。被告らは,そのような中で,仮に披露宴開催を決行しそれが原因で集団 感染(クラスター)を発生させるようなことになれば,列席者に多大な迷惑 をかけるだけでなく,原告の信用も毀損しかねず,自らの業務にも少なから ず影響が出るであろうと考え,やむなく本件解約をしたのであり,当時の状 況下で被告らの上記対応は極めて常識的である。なお,披露宴の期日変更に ついては,列席予定者の都合や,被告Aの僧侶という職業柄,友引の日を選 ぶ必要があったこと,本件解約当時,新型コロナウィルスの感染状況は終息 の目処が全く立っておらず,大人数での宴会を安心して行うことができるよ うになる時期など全くわからない状況であったこと,にもかかわらず原告は 少人数での開催を拒絶し大人数での開催にこだわっていたこと等から,代替 の候補日が決まらず期日変更は実質的に不可能であった。 いわゆる天災地変の際に原告側が契約を解除することができる旨を定め た本件規約12項には取消料等の記載がないことも考慮すれば,被告らによ る本件解約も,本件取消料条項が想定する場合でない。したがって,本件解 約に本件取消料条項は適用されず取消料等は発生しないのに,本件取消料条 項を適用して被告らに本件取消料を請求するのは権利の濫用に当たる。 イ 原告及び承継参加人の主張 民法上,直ちに契約を解除することができる「やむを得ない事由」とは, 契約を直ちに終了させなければ当事者の一方が耐え難い不利益を被ること になるような場合をいう(民法628条参照)。本件では,被告らが本件解 約の申出をした令和2年4月8日時点で,愛知県に緊急事態宣言
主文(判決文より)
1 原告の請求を棄却する。 2 承継参加人の請求を棄却する。 3 訴訟費用は原告及び承継参加人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。