事件の基本情報
| 裁判所 | 東京高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和4(行ケ)13 |
| 判決日 | 2022-10-18 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決文が挙げた条文 | 憲法1条、憲法14条、憲法56条2項、憲法98条1項 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点 本件定数配分規定の合憲性 4 争点に関する当事者の主張の要点 (原告らの主張) ⑴ 統治論等からの検討 ア ①憲法56条2項、②憲法1条及び前文第1項第1文後段、③憲法前文 第1項第1文前段は、人口比例選挙を要求しているところ(統治論)、本 件選挙は、非人口比例選挙であったので、憲法の上記①ないし③の規定に 違反し、憲法98条1項により無効である。 - 2 - 国民は、主権を有し、主権の行使として選挙権を行使し、「正当に選挙 された」国会議員を通じて主権を行使する。換言すれば、「正当に選挙さ れた」国会議員は、国会において、主権を有する国民を代表し、全出席議 員の「過半数」で「両議院の議事」を決する。したがって、各院の全出席 議員の「過半数」は、「正当な選挙」すなわち人口比例選挙で、全出席議 員の過半数の比率の主権を有する全国民から選出されることが要求される。 他方で、非人口比例選挙では、各院の全出席議員の過半数が、全出席議 員の過半数の比率の主権を有する全国民から選出されることが保障されず、 国会議員は、主権を有する国民から「正当に選挙された国会における代表 者」ではない。非人口比例選挙で当選した国会議員は、「主権の存する日 本国民」の「正当に選挙された国会における代表者」ではないので、非人 口比例選挙は、国会議員主権に基づくものであり、憲法の前記①ないし③ の規定に違反する。 イ 憲法の上記①ないし③の規定が要求する人口比例選挙は、実務上合理的 に実施可能な限りでの人口比例選挙であれば足りると解される。米国の各 州(フロリダ州、ペンシルバニア州及びニューメキシコ州)では、選挙区 間の最大人口較差が僅か1人又は0人という連邦下院議員選挙が実施され ていることに照らし、我が国でも、人口比例選挙の実施は技術的にみて実 務上合理的に可能である。 当該選挙の各選挙区の投票価値の平等(一人一票等価値)からの乖離が 合理的であることの立証責任は、国にある。米国連邦最高裁判決も、米国 連邦下院議員選挙の選挙区割りについて、これと同様の判断をしている。 民主主義国の裁判官は、「国政は多数意見に基づいて行われる」と理解 している。多数決を採るためには、一人一人の一票が等価値でなければな らない。なぜなら、等価値の一票で投票しなければ、何が多数であるかが 明らかにならないからである。 - 3 - なお、米国の連邦上院議員選挙においては、投票価値の最大較差は66. 1倍であるから、参議院における投票価値の最大較差はある程度許容され るという議論があるが、的外れである。すなわち、米国は連邦制であり、 州(State)が2名の連邦上院議員を選出することを合意して米国連 邦に参加しているのに対し、我が国は連邦制ではなく単一の国(Stat e)であり、我が国の国政選挙の選挙区割り
主文(判決文より)
1 原告らの請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告らの負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。